![公開! 私の派遣国生活〈拡大版〉ブータン[アジア]](../images/img08_22/page-title.png)
ヒマラヤの山岳地帯に位置するブータン。髙橋さんが活動したパム小学校も雄大な山々の中にある。写真は日課である朝の集会で祈りをささげる子どもたち。男子は「ゴ」、女子は「キラ」と呼ばれる伝統衣装が制服になっている
![公開! 私の派遣国生活〈拡大版〉ブータン[アジア]](../images/img08_22/map.png)
ブータンの基礎知識
| 面積 | 約38,394㎢(九州とほぼ同じ) |
|---|---|
| 人口 | 約78.6万人(2023年、世界銀行) |
| 首都 | ティンプー |
| 民族 | チベット系、東ブータン先住民、 ネパール系など |
| 言語 | ゾンカ語(公用語)など |
| 宗教 | チベット系仏教、ヒンドゥー教など |
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ヒマラヤの山岳地帯に位置するブータン。髙橋さんが活動したパム小学校も雄大な山々の中にある。写真は日課である朝の集会で祈りをささげる子どもたち。男子は「ゴ」、女子は「キラ」と呼ばれる伝統衣装が制服になっている
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ブータンの基礎知識
| 面積 | 約38,394㎢(九州とほぼ同じ) |
|---|---|
| 人口 | 約78.6万人(2023年、世界銀行) |
| 首都 | ティンプー |
| 民族 | チベット系、東ブータン先住民、 ネパール系など |
| 言語 | ゾンカ語(公用語)など |
| 宗教 | チベット系仏教、ヒンドゥー教など |
小学校教育/2024年度1次隊・京都府出身
大学卒業後、教員として京都市内の小学校に5年間勤務。知人2人が協力隊に参加したことをきっかけに興味を持つ。自らも教員経験を海外で生かすために現職参加制度を利用して、2024年8月からブータンに赴任。約1年7カ月の任期を満了して帰国し、26年4月から再び元の学校で教壇に立っている。
任地はブータン最東端のタシガン県サムカル村でした。山々に囲まれた壮大な風景や、伝統的な家屋が並ぶ景観を眺め、「時がゆったり流れている」と感じました。住民は温かく、私を見掛けると「どこに行くの?」「ご飯は食べた?」と声をかけてくれ、異国の地での孤独感を和らげてくれました。村には菓子や飲料を置いた小さな商店が2つあるのみ。5㎞ほど離れたタシガンの町では週に1回、日曜市が開かれますが、村とは起伏の激しい道でつながっており、徒歩での移動は容易ではありませんでした。そのため、同僚の車に同乗させてもらい、日曜市などで食材や雑貨を入手していました。
配属先のパム小学校には、日本の幼稚園年長に当たるPre-primaryから小学6年生までの7学年、計70人ほどが通っていました。私が担当したのは図工と体育で、専門の教育を受けた先生がいなかったことが隊員要請の背景にありました。図工では教材や道具が十分にそろっていなかったため、子どもたちが拾ってきた葉をスケッチしたり、葉脈の凹凸を生かした写し絵をしたりと、身の回りにあるものを活用して授業ができるよう工夫しました。また、ブータンの学校では、皆が同じ見本に沿って描くことを良しとする傾向がありましたが、私は自由に発想し、自分らしく表現することの大切さを児童にも先生にも伝え続けました。
| 7:00 | 起床 |
|---|---|
| 8:00 | 出勤 住まいから徒歩10分ほどで学校に到着 |
| 8:20 | 朝会 朝の集会には全校児童が参加し、祈りをささげたりスピーチをしたりする |
| 9:00 | 授業開始 図工と体育の授業を中心に、全学年の授業を受け持つ |
| 12:00 | 給食 児童たちと一緒に給食を食べる |
| 15:30 | 授業終了 午前・午後共に授業は4コマずつで、合わせて1日8コマ |
| 16:30 | 帰宅 同僚と一緒におしゃべりしながらゆっくり歩いて帰る |
| 22:00 | 就寝 |
ブータンの人たちが「辛くないとおいしくない」と言う通り、あらゆる料理に唐辛子が入っています。定番は青唐辛子を具材としてチーズと煮込む「エマダツィ」で、ジャガイモなどの野菜や肉入りのものもあります。辛い物が苦手な私は、赴任1日目に口が痛くなり、次に胃がカーッと熱くなりました。心が折れそうになるほどの辛さでした。そんな中、配属先の給食は児童向けに辛さを抑えてあり、ほっとする味でした。また、タレの量で辛さを調節できる蒸しギョウザ「モモ」は、ブータンで好きになった料理の一つです。
大家さん夫妻が2階で暮らす一軒家の1階に住んでいました。窓枠や柱に色鮮やかなブータン伝統の彫刻やペイントが施された美しい家でした。停電や断水はあまり起こらず、標高が1,150m前後とブータンの中では比較的低く気温も高いため、暮らしやすい環境でした。その一方で、暖かさ故に虫などの侵入には悩まされました。何か出るとすぐに大家さんが駆け付けてくれましたが、敬虔な仏教徒ですから殺生をせず、外へ追い払うという対処法でした。
写真提供=髙橋香織さん Text=新海美保