梶谷 彰男さん
青年海外協力隊
Akio Kajitani
鳥取県交流人口拡大本部観光交流局交流推進課 職員
- 【職場】
- 鳥取県
- 【職業】
- 県庁職員
- 赴任国
-
ジャマイカ
- 【赴任地】
- ウェストモアランド県
- 【職種】
- 行政サービス
- 【派遣期間】
- 2019年1月~2020年8月
姉妹自治体との交流を後押し
若者たちに交流する楽しみを
「外の世界を見てみたい」そんな思いから始まったジャマイカとの繋がり。
姉妹自治体交流事業を通じて、国を超えた人の繋がりに大きな意味を見出した。
コロナ禍でお互いが行き来できなくても、「今できる交流」を続けていく。
世界陸上で始まった交流
13,000キロ離れた地域の絆
梶谷さんは土木技師として鳥取県庁に入庁し、河川や都市計画などの事業を担当した。転機になったのは2013年、1年研修として派遣された『NPO法人日本NPOセンター』での勤務だ。「当時、県でNPOなどの市民活動を支える基盤づくりに取り組んでいて、研修を通じてNPOとの協働推進や社会貢献について学ぶことができました」
県庁への復帰後は、県の協働推進や地方創生事業などに従事。そんな中、庁内でウ県への協力隊派遣の募集を目にし、「外の世界を見てみたい」との思いから応募。2019年より現地で活動することとなった。
※地方自治体の専門性とリソースを活用して開発途上国の課題を解決することを目的に、自治体職員をJICA海外協力隊員として派遣する制度。
カイゼンと交流事業
心掛けた対面での相互交流
梶谷さんの主な活動は、土木技師としての支援や行政サービスのカイゼン(改善)、そして鳥取県とウ県との交流事業の支援だった。特に梶谷さんが力をいれて取り組んだ活動が、交流事業の支援。これは、青少年交流とマラソン交流の2事業が柱となっている。青少年交流は高校生が両国を相互に訪問する事業で、梶谷さんは日本に派遣されるウ県生徒たちの日本語練習を手伝ったり、訪日時には県への訪問のアテンドも行った。「歓迎会で日本語で自己紹介した生徒たちが拍手喝采を浴びたときは、自分のことのように嬉しかったです。日本でのホームステイを心配していたウ県生徒たちもホストファミリーと楽しい週末を過ごし、帰国後もやり取りが続くなど、良い経験になったと思いました」
もう一つのマラソン交流は、山陰最大規模のフルマラソンとして人気のある『鳥取マラソン』と、ウ県で開かれる『レゲエマラソン』に成績優秀な選手を派遣し合う、というものだ。特に『レゲエマラソン』は、レゲエが流れるビーチリゾートを走り抜け、ゴール後には真っ青に澄んだカリブ海に飛び込んで爽快感を味わう、「世界一楽しいマラソン」と称されている。県の選手勢は4連覇しており、「トットリ」の名は、ウ県でも確実に広まっているという。
もう一つのマラソン交流は、山陰最大規模のフルマラソンとして人気のある『鳥取マラソン』と、ウ県で開かれる『レゲエマラソン』に成績優秀な選手を派遣し合う、というものだ。特に『レゲエマラソン』は、レゲエが流れるビーチリゾートを走り抜け、ゴール後には真っ青に澄んだカリブ海に飛び込んで爽快感を味わう、「世界一楽しいマラソン」と称されている。県の選手勢は4連覇しており、「トットリ」の名は、ウ県でも確実に広まっているという。
コロナ禍で一時帰国も
オンライン交流でできることを
2020年3月、新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、梶谷さんは日本への一時帰国を余儀なくされた。「現地の同僚たちときちんとお別れができなかったことが残念でした」帰国後は国際交流の部署へ復帰、ウ県とはオンラインでの交流を続けている。
交流事業の一つ、青少年交流ではジャマイカへ派遣予定だった高校が2校あった。うち1校では書道パフォーマンスを、もう1校ではジャマイカの調味料『ジャークシーズニング』を使った日本食の作り方を動画で撮影し、これを動画サイトYouTubeで公開した。また、もう一つの交流事業であるマラソン交流は、2020年の『レゲエマラソン』がバーチャル開催となった。オンラインであればどこからでも参加できると、県内でもチームを作って参加。鳥取砂丘や三朝温泉、大山など観光名所の紹介を兼ねて選手が走る様子を撮影し、こちらもYouTubeで公開した。
2021年4月、青少年交流で日本を訪問したウ県生徒たちから、お返しのビデオメッセージが届いた。「コロナ禍で直接会うことはできませんが、メッセージを通じてウ県とのつながりを感じられて嬉しかったです。チャンスがあれば、またジャマイカに行きたいですね」
鳥取県の青年海外協力隊OB会の活動にも関わり、イベントなどで協力隊の活動報告を行っている梶谷さん。「自分のできることは積極的に行い、今後も現地との交流を続けていきたいです」“第二の故郷”となったウ県との関わりは、これからも続いていくことだろう。
交流事業の一つ、青少年交流ではジャマイカへ派遣予定だった高校が2校あった。うち1校では書道パフォーマンスを、もう1校ではジャマイカの調味料『ジャークシーズニング』を使った日本食の作り方を動画で撮影し、これを動画サイトYouTubeで公開した。また、もう一つの交流事業であるマラソン交流は、2020年の『レゲエマラソン』がバーチャル開催となった。オンラインであればどこからでも参加できると、県内でもチームを作って参加。鳥取砂丘や三朝温泉、大山など観光名所の紹介を兼ねて選手が走る様子を撮影し、こちらもYouTubeで公開した。
2021年4月、青少年交流で日本を訪問したウ県生徒たちから、お返しのビデオメッセージが届いた。「コロナ禍で直接会うことはできませんが、メッセージを通じてウ県とのつながりを感じられて嬉しかったです。チャンスがあれば、またジャマイカに行きたいですね」
鳥取県の青年海外協力隊OB会の活動にも関わり、イベントなどで協力隊の活動報告を行っている梶谷さん。「自分のできることは積極的に行い、今後も現地との交流を続けていきたいです」“第二の故郷”となったウ県との関わりは、これからも続いていくことだろう。
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コロナ禍でジャマイカ派遣が中止された高校書道部の書道パフォーマンス。ウ県高校生に宛てたメッセージ動画も撮影し、現地へ届けた。
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駐日ジャマイカ大使館と県内高校生たちとのオンライン交流。コロナ禍でできる方法を模索しながら、お互いの交流を深めている。
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『ろうあ者成人学級』にて、手話通訳さんに手伝ってもらいながら協力隊活動や現地での生活などを講演する梶谷さん。
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梶谷 彰男さん
Profile - 鳥取県出身。大学で都市工学を専攻し、土木技師として鳥取県庁に入庁。河川や都市計画業務を経てNPO法人日本NPOセンターへ出向し、市民活動について学ぶ。2019年、JICAの自治体連携制度を活用して青年海外協力隊に現職参加。ジャマイカへ派遣され、行政サービス隊員として活動。2020年、コロナ禍に伴い一時帰国。現在、県庁にてジャマイカとの交流事業を担当する他、プライベートでNPO法人理事を務める。
- ジャマイカとの友好関係発展の立役者として期待
- 県とジャマイカで交流を続けていますが、現地に行ったことがある県民は限られていますので、現地情勢に詳しい梶谷さんの存在は交流事業で大いに助かっています。このコロナ禍でも交流を進めていけるよう、オンライン交流でも色々アドバイスをもらっています。新型コロナウイルス感染症が収束してジャマイカとの往来が再開した際には、県民やジャマイカの人にとって有益なアイデアをたくさん出してもらえると期待しています。
- 鳥取県交流人口拡大本部
観光交流局交流推進課 係長 - 景山 浩太さん