地方自治体と連携した無償資金協力が対象とする分野は決まっているのでしょうか。
特に決められていませんが、上下水道分野、廃棄物管理、防災、医療などの分野で連携が想定されています。
無償資金協力が対象とする国・地域は決まっているのでしょうか。
特に決められていませんが、所得水準が相対的に高い国については有償資金協力の活用を最大限追及することとしています。所得水準が相対的に高い国を対象とする場合に、踏まえるべき視点については以下のリンクをご参照ください。
年間どれくらいの事業提案が条件付き採択を受けるのでしょうか。
特に決められた件数はありません。
条件付き採択の基準について教えてください。
無償資金協力を対象とした協力準備調査実施の承認は、被援助国の経済・社会開発、貧困削減への貢献等への事業の意義、事業の実施可能性、無償資金協力事業として検討する妥当性、被援助国における他の無償資金協力候補案件との関係などを総合的に勘案した上で決定されます。
地方自治体が特定の機材や技術の提案を行うことは可能でしょうか。
特定の機材や技術の提案を行う場合には、提案する機材や技術に関し、開発途上国における有効性、費用対効果、類似する機材や技術と比較したときの優位性すべてについて事業提案書の中で明確に説明がなされることが求められます。なお、特定の機材や技術の提案を含む事業提案の条件付き採択がされた場合においても、協力準備調査において当該機材や技術の導入にかかる妥当性の検証が行われます。
協力準備調査にアドバイザーとして参画する場合、何人まで参加させることが可能でしょうか。
案件内容に応じて判断させていただきますが、1〜2名を想定しています。複数名に参加していただける場合、地方自治体職員の人材育成の観点から、若手職員に参加していただくことも可能です。
協力準備調査にアドバイザーとして参画する場合の待遇について教えてください。
現地に出張し業務に臨むための手当をお支払いしています。JICAが公募して派遣する短期専門家(1年未満の派遣)と同等の待遇になります。詳しくは以下のリンクをご参照ください。
協力準備調査に受注者として参画する場合の契約形態について詳細を教えてください。
JICAの実施する事業を達成しうる知識、経験、実績、手法等の能力を有しているコンサルタントを調達する契約形態です。詳しくは以下のリンクをご参照ください。
ソフトコンポーネントと技術協力の違いについて詳細を教えてください。
ソフトコンポーネントは、無償資金協力にて建設・調達された施設・機材(ハード・コンポーネント)を活用して相手国政府によって行われるプロジェクトを対象として、初期的に行うソフト面の協力で、ハードコンポーネントとともに無償資金協力事業の一環として相手国政府が役務を調達するものです。相手国政府によるプロジェクトが円滑に立ち上がることを目的とするものと、協力成果の持続性を最低限確保することを目的とするものがあります。1案件あたりの投入規模は5〜10人月相当が目安ですが、個別案件の特徴に応じて柔軟な対応が可能です。詳細はソフトコンポーネント・ガイドラインを参照してください。
技術協力は、開発途上国の課題解決能力と主体性の向上を促進するために、専門家の派遣、必要な機材の供与、人材の日本での研修などを通じて、開発途上国の経済・社会の発展に必要な人材育成、研究開発、技術普及、制度構築を図る取り組みです。JICAとの契約に基づき、相手国政府に対して実施されます。
地方自治体と連携した無償資金協力の参考例を教えてください。
地方自治体による草の根技術協力や技術協力などを通じて、無償資金協力との連携へと発展した事例を紹介します。なお、以下の事例はいずれも上水道分野に関する事例ですが、地方自治体と連携した無償資金協力は上水道分野に限定した制度ではありません。
フィリピン「メトロセブ水道区上水供給改善計画」
JICAと共催した「アジア地域上水道事業幹部フォーラム」を契機に開始したメトロセブでの現地調査や現地水道局職員に対する研修を通じて、案件形成が行われました。また、横浜市の外郭団体である横浜ウォーター株式会社が協力準備調査を共同企業体として受注することで、横浜市水道局がノウハウを有する中央監視制御装置システムを導入する無償資金協力が形成され、同システムを活用した水運用や導入機器の維持管理に関するソフトコンポーネントが計画されています。
ベトナム「ハイフォン市アンズオン浄水場改善計画」
北九州市によって実施された草の根技術協力事業を通じて、効果が実証された北九州市が国内特許を有する上向流式生物接触ろ過を用いた浄水施設の整備が計画されています。