第26回 フランス語圏アフリカTVクルーの研修奮闘日記 〜ボンジュール・ジャパン編〜

こんにちは、JICA東京社会開発チームの森実と申します。今回は、私が担当している「フランス語圏アフリカ テレビ番組制作チームトレーニング」コースについて紹介します。
TVクルー?仏語圏アフリカ?チームトレーニング?と、コースタイトルを見る限り、何か業界用語が並んでいる感じで、わかりにくいですね。何をやっているのかというと・・・

まず、この研修はテレビ番組の制作手法を習得してもらうことを目的に実施しています。その研修成果として、習得した制作手法を用いて、日本滞在中に研修員自身が実際にミニ番組を制作・放送するという、実践形式のスタイルが特徴です。

そしてTVクルーとは?
日本でも途上国でも、テレビ番組を制作する時は、1人で個人作業を行うのではなく、通常ディレクター・カメラマン・編集マンが3人1組となって、チーム作業を行うんですね。この仲良し3人組を「TVクルー」と呼んでいます。

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ベナンのTVクルー

今回は、フランス語を公用語とするアフリカの国、ベナンとセネガルから、それぞれTVクルーを1組ずつ招聘し、日本の放送関係の研修施設や実際の放送局で研修を受けてもらっています。チーム単位で招聘し、チームごとに研修成果品(ミニ番組)の制作を行うことから「フランス語圏アフリカ テレビ番組制作チームトレーニング」というコースタイトルになったんです。
この研修がどんなものか、多少なりともイメージしていただけましたでしょうか?

そして、この研修の一番のクライマックスといえば、ベナンとセネガルのTVクルーが、日本に来て、自ら感じ、考え、企画し、撮影や取材を行って、毎日奮闘しながら制作したミニ番組が、東京メトロポリタンテレビジョンさんの全面協力を得て、公共の電波に乗って実際に日本で放送されることなんです!
放送日や番組の宣伝は、後ほどジックリさせていただくことにして・・・

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リサーチ結果を発表するセネガル研修員

今回の研修奮闘日記〜ボンジュール・ジャパン編〜では、これまでの研修員のガンバリぶりを簡単にお伝えしたいと思います。
5月中旬、彼らが来日して、まず行ったのは「日本を知る」こと。
日本のものを題材に番組を制作するのに、遠く離れたアフリカでは日本の情報を集めるのが大変困難。そこで来日直後にまずは、番組企画のための東京リサーチを行いました。
初めての通勤ラッシュ、日本の町並み、日本の消防署や小学校、小学生とのふれあいや、そこで食べた初めての日本の給食の味、などなど。

約3日間のリサーチの際には、研修員達は足にマメができるほど、生の東京を実体験しました。そこでできあがった企画は・・・
ベナンチーム:「日本社会とマンガ(仮)」、セネガルチーム:「日本、他とは違う社会(仮)」。我々日本人にとっては「当たり前」なことを、それぞれのTVクルーが新鮮な視点で描き出す内容となるはずです。

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沖縄での撮影

この3日間の東京でのリサーチの後、研修員は約4週間にわたってJICA沖縄の研修施設で映像制作に関するイロハをみっちり学び、制作技術に磨きをかけました。
そして現在は、沖縄で超タイトな研修日程をこなしつつ練った企画案を、「番組」という形に仕上げていくべく、取材や撮影に毎日走り回っています。まさにオンエアまで秒読み態勢の中、彼らの作品と今後の活動に、アナタも目が離せませんよ!

気になる放送日や放送枠は・・・
  番組名:TOKYO MX(東京メトロポリタンテレビジョン)「5時に夢中!」
  日時: 7月2日(月)セネガルチーム 
       7月3日(火)ベナンチーム
  
研修員が実際にスタジオに出演し、制作番組を紹介する予定ですので、ご期待ください!
 
次回の研修奮闘日記では、ベナン・セネガル両クルーの研修に参加した感想やこれからの活躍ビジョンなど、研修員のホッとな声をつづっていきたいと思います。そちらも是非とも、お見逃しなく。


社会開発チーム 森実 麻生子