研修員受入事業

研修員受入事業とは?

国づくりの担い手となる開発途上国の人材を「研修員」として受け入れ、技術や知識の習得、制度構築等をバックアップするのが「研修員受入事業」です。研修員受入事業は、1954年の日本のコロンボ・プラン(注)加盟を契機として、日本最初の政府開発援助として発足し、アジアからの研修員16名(二国間ベース)の受入により開始されました。

現在では、JICA全体で、世界の開発途上国から年間約11,500名もの人材を研修員として受け入れており、その分野は開発計画・行政・公共事業・運輸交通・社会基盤・情報通信・農林水産業・鉱工業・商業・観光・能力開発・保健医療・社会保障など多岐にわたっています。

これらJICAで受け入れる研修員のおよそ35%、年間4,000人ほどがJICA東京が主管している研修コースに参加していて、この受入数はJICAの国内機関では最大です。

JICA東京で行っている研修の特徴としては、各省庁を始め首都圏に拠点を持つ各種の政府関係あるいは民間の組織・機関と連携して途上国の政策立案、法制度、事業計画の立案・実施にかかわる研修コースが多い点が挙げられます。また、首都圏にある研修先の多様性から、研修の分野がガバナンス、民間セクター開発、保健医療、運輸通信、環境、水資源・防災、教育、社会保障など数多い開発課題を広くカバーできるのもJICA東京の強みです。

(注)コロンボ・プランとは?
コロンボ・プランとは、1950年にセイロン(現スリランカ)で開かれた英連邦外相会議で発足した国際協力機関です。主に技術協力を通じて南・東南アジアの経済・社会開発を促進し、その生活水準を向上させることを目的に設立されました。

研修員受入事業の実施サイクル

1. ブリーフィング及びジェネラルオリエンテーション

日本に到着後、研修員がそれぞれの専門分野での研修に入る前に、研修制度や待遇や諸手続についての説明を行います。

ブリーフィング

日本滞在で注意すべきことなどについて説明

ジェネラルオリエンテーション

日本をよりよく知ってもらうために、文化、社会、経済、歴史等の日本に関する基本的な情報を共有

2. 研修

研修員は、それぞれの専門分野に応じて「研修コース」に参加することになります。JICAでは、講義、実習、視察等の様々な形態にて、知識と技術の共有のみではなく、お互いの国の理解促進も考慮して研修を実施しています。

3. 評価会及び閉講式

研修が終了する際には、評価会を行い、研修員から研修コースの有用性や次年度に向けての改善点をヒアリングし、開発途上国のニーズや援助動向に沿った研修の実現に努めています。また、研修を終了した研修員には、JICAから修了証書を授与します。

4. 帰国後

帰国後、研修員は日本で学んだ知識や技術を活かして、自国の社会や経済の発展に大きな役割を果たすことが期待されています。また、多くの国では帰国した研修員の同窓会も組織されています。