ODA建設工事の安全対策への取り組み

1.施設建設等を伴うODA事業の工事安全方針

建設工事の安全対策への取り組みの基本方針を「施設建設等を伴うODA事業の工事安全方針」として定めています。この方針に基づき、工事安全対策を実践しています。

2.安全対策委員会の開催

2008年4月に「施設建設事業等の安全対策委員会」を設置して以降、定期的に委員会を開催し、工事事故の発生状況の確認、安全対策の改善策の検討、安全対策状況の確認などを行っています。

3.基本約定(G.T.C.)や調達ガイドラインでの安全配慮の明記

資金協力事業(円借款、無償資金協力)の基本約定の中では、相手国に対して、工事関係者や公衆に対する注意配慮(due diligence)を求める規定が設けられています。また、コンサルタント雇用ガイドラインや調達ガイドラインでは、安全対策重視の姿勢が規程で明確化されています。

4.施工現場の安全対策の強化

施設建設等事業の工事安全に係る重点国として、インド、バングラデシュ、インドネシア、フィリピン、ミャンマーの5か国を定めています。各国に常駐している企画調査員(資金協力)が工事の品質と安全の状況を確認し、事故原因の分析から得られた教訓を蓄積することで、工事安全に係る関係者の意識醸成に努めています。また、重点国以外でも、在外事務所による安全対策強化キャンペーンとして現場パトロール(工事の安全対策状況の確認)を実施しています。

5.工事事故の防止に向けた取組

JICA関係者(国際協力専門員、企画調査員(資金協力)等による工事関係者向けの安全セミナーを定期的に開催し、事故の分析と結果をフィードバックすることで同種の事故防止に向けた注意喚起・事故予防に努めています。また、資金協力事業に従事する本邦関係者向けにオンライン安全管理セミナーを開催して事故予防に努めています。

6.ODA建設工事安全管理ガイダンス(技術協力、無償資金協力)

JICAでは、ODAによる公共施設等の建設事業における労働災害及び公衆災害の防止を図るため、安全管理における基本方針及び具体的な安全施工に関する技術指針等をとりまとめた「ODA建設工事安全管理ガイダンス」を策定しています。対象事業は、主としてJICAが実施する技術協力、無償資金協力(施設・機材等調達方式)による公共施設等の建設工事としていますが、本ガイダンスを適用する案件は、個別に定めています。

7.JICA安全標準仕様書(JSSS)(円借款)

JICA安全標準仕様書(JSSS)は、円借款事業の入札及び契約図書の仕様書の一部である安全仕様書の一部を構成するもので、建設工事の遂行にあたって請負者が遵守すべき最低限の安全衛生の要求事項を規定したものです。なお、本仕様書を適用する案件は、個別に定めています。

事業実施機関のための「JICA安全標準仕様書」使用ガイドは、実施機関がJICA安全標準仕様書(JSSS)を適用することに合意した円借款事業において、実施機関及びそのコンサルタントが入札及び契約図書を作成する際の参考となる資料です。

JICA安全標準仕様書(JSSS)を適用した場合の標準入札書類についてはこちらのページをご参照ください。

(注)JSSSおよび使用ガイドは英語版が原本となります。英語版についてはこちらのページをご参照ください。

JICA安全標準仕様書(JSSS)を適用した場合の標準入札書類についてはこちらのページをご参照ください。

JICA安全標準仕様書を習得するための本邦実務者向け能力強化研修を毎年定期的に開催しています。過去の研修動画と資料は、下記のリンク先より閲覧、入手可能です。

<2021年度>(外部サイト:YouTube)

JSSSの理解促進と工事安全啓発動画
過去に実際に発生した事故事例を参考に、途上国の非熟練労働者をターゲットとして4言語(英語、ヒンディー語、ベンガル語、インドネシア語)で安全啓発動画を作成中です。(2023年3月公開予定)