栄養改善

栄養改善

栄養不良は子どもの死亡の大きな要因

栄養は、人が健康な生活を送るための基盤となり、人々の社会・経済活動を支える重要な要因となっています。現在世界では5歳未満の子どもの死亡の3分の1以上が何かしらの栄養不良に起因しています。特に母親の胎内にいる胎児期から生後2歳までの1000日間は、子どもの生存とその後の健康に大きな影響を及ぼします。また、栄養不良は生産性を低下させ、医療費を増大させることから、国にとって経済的な損失をもたらします。低栄養によりアジアとアフリカのGDPの11%が失われていると言われています。

2020年東京オリンピックに向けて

このように、栄養対策は個々人の健康とより良い生活のため重要なのはもちろんのこと、国の経済にも大きな効果を及ぼすことから、積極的に投資をして取り組むことが求められており、持続可能な開発を達成する上での中心課題として認識が高まっています。2013年にはJICAも参加したハイ・レベル会合(「成長のための栄養」)(注1)で、各国が栄養改善に取り組むコミットメントを発表した他、2014年には22年ぶりに世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)共催の第2回国際栄養会議(注2)が開催されました。また、イギリス(2012年)、ブラジル(2016年)に続き、東京オリンピック開催の2020年には栄養改善のためのイベントも検討しています。

加えて、日本政府内においても、日本の民間企業の栄養改善事業を後押ししようとする動きに呼応して、途上国への栄養改善事業を産官学で推進する栄養改善事業推進プラットフォームが2016年に設立されました。JICAは、一般財団法人食品産業センターと共同で「栄養改善事業推進プラットフォーム」運営委員会議長を務めており、企業のアイディアを尊重しつつ、具体的な案件の形成や実施の支援を行っています。本プラットフォームはこれまで日本が官民学で蓄積してきた知見を発信するとともに、栄養改善に資する優れた技術を持つ企業の国際展開を支援することにより、国際的な栄養不良問題を解決することを目指しています。

マルチ・セクターでの取り組みを推進

こうした国際的・国内的な意識の高まりもあって、JICAではこれまで以上に栄養改善協力に力を入れています。従来のように、母子保健事業の中での栄養改善協力だけでなく、保健・農業・教育・水等、複数のセクターから効果的に栄養改善に取り組むことを重要視し、検討を進めています。また、民間企業やNGOの知見や技術を活用した事業を推進し、Scaling Up Nutrition等の国際的枠組みと連携を進めています。

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