教育

【教育】

教育はすべての人々が等しく享受すべき基本的権利であり、持続可能な開発目標(SDGs)(注)のすべての目標の達成を下支えする重要な役割を担っています。また、教育を通じた多様な文化や価値を尊重する態度の醸成は、インクルーシブで平和な社会の基礎となります。

しかし、世界ではいまだ5,800万人もの初等教育学齢期の子どもが不就学の状態にあり[国連教育科学文化機関(UNESCO)、2015]、少なくとも2.5億人が読み書きや計算の基礎を習得していないと推計されています(UNESCO、2013/14)。加えて、貧困、ジェンダー、障害、民族・言語、居住地域等による格差が生じており、すべての子どもに対する良質な教育の保障が課題となっています。

また、若年失業率は増加傾向にあり、約2.25億人の若者が学校に通わず、職業訓練も受けず、就業もしていない状況にあります[国際労働機関(ILO)、2014]。職業技術教育・訓練へのアクセス拡大や質の改善が必要とされています。

一方、高等教育へのアクセスは着実に向上していますが[開発途上国の総就学率は2004年16%、2014年29%、(UNESCO、2015)]、教員の育成、施設・機材の整備、研究資金の確保は必ずしも伴っておらず、教育・研究の質の面で依然大きな課題が残っています。

JICAは、日本政府の教育戦略に基づき、2030年までのSDG教育目標の達成に向けて取り組むために、2015年10月に今後5年間の教育ポジションペーパーを策定しました。途切れない学び(Learning Continuity)の実現という新ビジョンを据え、教育の段階や国の状況によって質の高い学びが途切れることのないよう、また、人間の安全保障の考えに基づき、一人一人の成長を重視し、教育と他セクターの連携による分野横断的な支援を目指しています。

JICAはこれまでの事業経験に基づいて、教育協力を実施するにあたり、「信頼」「学び合いによる知識創出」「公正・インクルーシブ」を基本理念として重視していきます。実施においては、多様なパートナーと連携し、(1)学びの改善に向けた質の高い教育、(2)公正で持続的な成長を支える教育、(3)知識共創社会づくりのための教育、(4)インクルーシブで平和な社会づくりを支える教育の4つを重点分野として取り組んでいきます。

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途切れない学び概念図