栄養改善

JICAの取り組み

JICAの基本方針

1.課題対応力強化

JICAでは、人間開発部、農村開発部、青年海外協力隊事務局及び民間連携事業部からメンバーが参加する合同栄養タスクチームを立ち上げ、執務参考資料の作成や勉強会を開催するなどして、栄養対策への課題対応力強化に取り組んでいます。

2.母子保健事業の中での栄養対策

母親の胎内にいる胎児期から生後2歳までの1000日間の栄養状態は、子どもの知的発達と身体的発達に影響を与え、生存とその後の健康に大きな影響を及ぼすことが明らかになっています。JICAでは、妊産婦や子どもに対する栄養対策が特に重要であることから、母親に対する母乳栄養の推進、行政官や保健医療従事者に対する子どもの栄養不良防止のための研修等、母子保健事業の中で栄養対策を進めています。

3.食と栄養のアフリカ・イニシアチブ(IFNA)

JICAは、2016年8月27日に、第6回アフリカ開発会議(TICAD VI)において「食と栄養のアフリカ・イニシアチブ(Initiative for Food and Nutrition Security in Africa:IFNA、イフナ)」を立ち上げました。IFNAは、アフリカ各国と支援機関がより連携を深めることで、現場での具体的な取り組みを推進し、栄養改善に向けた目標の達成を支援するものです。2025年までの10年間で、アフリカの国々において栄養改善戦略の策定や既存の分野の垣根を越えた栄養改善実践活動の促進、普及などに取り組みます。

4.栄養改善事業推進プラットフォーム(NJPPP)

日本政府内においても、日本の民間企業の栄養改善事業を後押ししようとする動きに呼応して、途上国への栄養改善事業を産官学で推進する「栄養改善事業推進プラットフォーム」が2016年に設立されました。JICAは、一般財団法人食品産業センターと共同でプラットフォームの運営委員会議長を務めており、企業のアイデアを尊重しつつ、具体的な案件の形成や実施の支援を行っています。本プラットフォームはこれまで日本が産官学で蓄積してきた知見を発信するとともに、栄養改善に資する優れた技術を持つ企業の国際展開を支援することにより、国際的な栄養不良問題を解決することを目指しています。

5.栄養改善パートナー

JICA農村開発部は、同人間開発部及び青年海外協力隊事務局と連携し、2017年より「栄養改善パートナー」制度を発足させました。「栄養改善パートナー」は、農業・保健・教育・水・コミュニティ開発等の食と栄養に関連する分野で、栄養改善活動に関心のある有志のJICAボランティア、専門家、コンサルタント等のネットワーク化を図ります。事務局から栄養改善パートナーに対し、事例の共有や技術的なサポートを行い、アフリカ地域と中南米・大洋州・南アジア等の地域との間で優良事例や経験を学び合いながら、開発途上国の現場レベルにおける栄養改善の取り組みを加速し、優良成果を拡大します。

参考

1000名以上の青年海外協力隊及びシニア海外ボランティアが、食料生産、加工、流通、消費の各段階において草の根レベルで栄養改善活動を行ってきました。中でも「栄養士」として活動した隊員は約400名にのぼります。対象者は多様性に富んでおり、貧困層をはじめ、高齢者施設や病院での病院食支援も行っています。