栄養改善

JICAの取り組み

JICAの基本方針

1.母子保健事業の中での栄養対策

母親の胎内での胎児期から生後2歳までの1,000日間の栄養状態は、子どもの知的発達や身体的発達に影響を与えることが明らかになっています。JICAでは、妊産婦や子どもに対する栄養対策が特に重要であることから、母親に対する母乳栄養の推進、行政官や保健医療従事者に対する子どもの栄養不良予防のための研修等、母子保健事業の中で栄養対策を進めています。

2.行政とコミュニティとの協働

栄養に係る国や地域レベルでの政策・戦略・制度の整備や行政機関の能力強化等の支援を行うとともに、住民自らが参加して活動するコミュニティ・レベルでの支援の双方を重視し、協力を進めています。

3.マルチ・セクターでの取り組み推進

栄養不良は、保健セクターの取り組みだけで解決できるものではありません。保健・水・農業・教育・女性のエンパワーメント等、複数のセクターに跨る課題として、様々な側面からの取り組みを推進しています。実際に、途上国の栄養対策は、保健省や農業省等、複数の省庁に跨って行われていることがあります。

4.草の根活動による取り組み

1,000名以上の青年海外協力隊及びシニア海外ボランティアが、食糧生産、加工、流通、消費の各段階において草の根レベルで栄養改善活動を行ってきました。中でも「栄養士」として活動した隊員は約400名にのぼります。対象者は多様性に富んでおり、貧困層をはじめ、高齢者施設や病院での病院食支援も行っています。

<参考>

5.マルチ・アクターとの協力・連携

JICAの従来の協力に加え、民間企業、NGO等様々なパートナーと連携し、それぞれの長所を活かした協力を進めています。民間企業とは、栄養改善に資する食品や技術のビジネス展開のため、調査や普及事業を行っています。NGOとはコミュニティに根差した活動で地域の栄養対策に取り組んでいます。

<参考>
ガーナ国

バングラデシュ国

6.国際的枠組みに沿った協力

栄養改善に係る国際動向を踏まえ、Scaling Up NutritionやGlobal Alliance for Improving Nutrition(GAIN)といった国際的枠組みやネットワークを重視しています。SUNが推奨する栄養対策のコンセプトや取り組みを採用し、連携して栄養対策の重要性を発信しています。

<参考>

7.食と栄養のアフリカ・イニシアチブ(IFNA)

JICAは2016年8月27日に、第6回アフリカ開発会議(TICADVI)において、「食と栄養のアフリカ・イニシアチブ(Initiative for Food and Nutirtion Security in Africa:IFNA、イフナ)」を立ち上げました。IFNAは、アフリカ各国と支援機関がより連携を深めることで、現場での具体的な取り組みを促進し栄養改善に向けた目標の達成を支援するものです。2025年までの10年間でアフリカの国々において、栄養改善戦略の策定や既存の分野の垣根を越えた栄養改善実践活動の促進、普及などに取り組みます。

8.課題対応力強化

JICAでは人間開発部、農村開発部、青年海外協力隊事務局及び民間連携事業部からメンバーが参加する合同栄養タスクチームを立ち上げ、執務参考資料の作成や勉強会を開催する等して栄養対策への課題対応力強化に取り組んでいます。

最近の取り組みの紹介

2016年度

ガーナ国別研修「栄養政策実践のためのマルチセクターアプローチ」

課題別研修「母子栄養改善」

2015年度

課題別研修「母子栄養改善」

2014年度

ガーナ国別研修「官民連携アプローチによるScale Up Nutrition (SUN)」

課題別研修「母子栄養改善」