2025年3月27日(木)・28日(金)に、フランス政府の欧州外務省主催により、パリ栄養サミット(N4G Paris summit)が開催されます。JICAは学校給食、ライフコースを通じた栄養改善、非感染性疾患のほか、「食と栄養のアフリカ・イニシアティブ(IFNA)」のもとで、栄養素ギャップに基づく食料アクセス改善アプローチ(NFAアプローチ)などを推進しており、本サミットの機会に、取組を国内外に発信します。
パリ栄養サミット2025とは?
概要
2021年に開催された東京栄養サミットでは、65カ国、215のステークホルダーによって、270億ドル以上の栄養関連の資金拠出が表明されました。成果文書「東京栄養宣言」(注1)を発出され、2030年までに栄養不良を終わらせるため、健康・食・強靱性・説明責任・財源確保という5つの項目について、今後取り組むべき具体的な方向性が示されました。
パリ栄養サミットは、日本での成果を発展させ、2030年までに持続可能な開発目標(SDGs)に貢献するための重要な機会です。このサミットでは、各国政府、国際機関、民間セクター、研究機関、市民団体、様々なパートナー間の対話が行われ、政治的・財政的な参画を促す機会となることが期待されます。
パリ栄養サミットの目的
・持続可能な開発政策における栄養の重視
・あらゆる形態の栄養不良との闘い
・継続的な栄養改善への取り組み
・多様なアクターからのハイレベルな政治的・財政的なコミットメントの維持
パリ栄養サミットのテーマ
【東京栄養サミットから引き継がれる3つのテーマ】
- 1.栄養、保健、社会的保護
- 2.栄養と、持続可能で気候変動に対応した強靭な食料システムへの移行
- 3.栄養と危機への対応力(レジリエンス)
【3つの分野横断的なテーマ】
- 1.栄養とジェンダー平等
- 2.栄養とデータ、研究、AI、イノベーション
- 3.栄養のための資金調達と説明責任
JICAの取組
JICAは、IFNA(食と栄養のアフリカ・イニシアチブ)における「栄養素ギャップに基づく食料アクセス改善アプローチ(NFAアプローチ)」(注2)やライフコースアプローチを通じた栄養改善、また日本の開発経験やJICAの強みを生かしたマルチセクター/マルチステークホルダーの連携・協働の推進により、途上国の栄養改善に向けた取り組みを継続していきます。
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