専門研修のカリキュラム改定に関する勉強会を実施しました

2019年4月12日

2019年3月7日に開催されたプロジェクトのJoint Coordination Committeeにおいて、プロジェクトは今後専門研修のカリキュラム改定に関する指針作りに技術的支援を行うことが決まりました。今回は、まずキックオフの活動としてカリキュラム改定の目的・意義、またその方法に関し、井上CAが講師となり勉強会を実施しました。

プロジェクトでは、昨年総合診療研修のカリキュラム開発を支援してきました。その際、世界の潮流を踏まえ、モンゴルで求められる総合診療医の能力(コンピテンシー)を規定し、その能力の獲得を目指したカリキュラム(コンピテンシー基盤型カリキュラム)を開発しました。このカリキュラムは、保健省においてモンゴルにおける標準カリキュラムとして承認を受け、今後総合診療研修を行う全ての施設において参照されるべきカリキュラムとなりました(プロジェクトニュース2018年2月2日、3月5日、4月5日、5月1日、5月8日、5月11日参照)。

一方、専門研修では、長らくカリキュラムの改定が行われていませんでした。昨今、保健大臣からの要請もあり、カリキュラム改定を早急に取り組む必要がありました。そこで今回、保健省が主導し、20人近い研修病院の研修指導者を集め、カリキュラム改定に関する勉強会を実施しました(図1、2)。

勉強会では、研修カリキュラムを改定する意義・必要性に始まり、具体的なカリキュラム改定の手順を参加者と共に学びました。当初3時間の予定の勉強会でしたが、参加者たちから終了後活発な質問が出され、予定を1時間近くオーバーしてしまいました。

今後は、具体的にカリキュラムを改定していくための指針作り、またそれを踏まえたカリキュラムの実際的改定を保健省・保健開発センターの担当者たちと取り組んでいきたいと思います。

モンゴル国一次及び二次レベル医療従事者のための卒後研修強化プロジェクト
チーフアドバイザー 井上信明

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図1.アウトカム基盤型カリキュラムの開発手順などについて、井上CAより説明されました。

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図2.参加者からは予定時間をオーバーしても質問がありました。