グローカルプログラムに参加して

2022年度3次隊 ウルグアイ派遣予定 山田 敬介(職種:空手道)
実習場所:岩手県陸前高田市
受入先で実施されたスマホ教室の様子 受入先で実施されたスマホ教室の様子

私はグローカルプログラムの期間、陸前高田市の一般社団法人トナリノで主に高齢者向けのスマホ講座の補助を経験しました。この仕事は、国の目指す「デジタル田園都市計画」に沿った事業です。全国的に行われるマイナンバーカード普及やスマホのリテラシーを高めるICT発展を地方創生へと繋げるという重要な取り組みでした。

活動してみて、確かに国がやるべき事業だと気がつきました。経済効果はわかっていても、いざ先にお金がかかると参加してくれないという現実があります。収益が必要な民間企業に任せていては前に進まない事案でした。

しかし、現場のスマホ講座では、とても楽しそうに生き生きと目を輝かせている高齢者の方達がいました。なんて楽しい仕事だろうと毎日メチャクチャやりがいを感じて仕事に励んだ3ヶ月でした。

デジタルチームのメンバーと デジタルチームのメンバーと

また、勤務外の時間に、派遣国でやろうと決めていたうどんの手打ち体験のイベントを2回と瞑想体験のイベントを1回開くことができました。PDCAを意識して、反省点を次回に活かせるイベントができました。二つ共グローカルプログラムが始まる前から計画を立てていたことで有意義な時間を過ごせたと思います。

当初、私は海外赴任に向けてホップステップジャンプのステップになれば良いと考えていました。しかし、陸前高田では地元を離れて今まで通りの自分の人生では出会うことのない一人一人の個性のある人間との出会いがありました。その出会いを通して、これまで知らなかった日本の三陸の人達の暖かさや、復興を超えて歩むチャレンジ精神を知りました。そして、まっさらな環境の中で、今まで通りの自分と、こうありたいと思い描く自分の両面に気がついて単なるステップ以上の自分の再発見をすることができました。

あっという間の3ヶ月でした。地元に帰ったとき少しだけ背が伸びた少林寺拳法、少年部の子供達を見て、あー3ヶ月たったのだと認識しました。私は、夢から覚めたような感覚で内心、浦島太郎の気持ちはこんなではないかと不思議な感じがしました。また、海外赴任の後に時間の経過と成長と共に、この感謝の気持ちを届けに会いに行きたいと思っています。