インターンが見たグローカルプログラム  ⇒陸前高田市の実習の様子はこちらをクリック!

JICAインターン生 藤原 碧海さん
実習場所:岩手県陸前高田市

陸前高田市は、東日本大震災での多大なる影響を克服し復興を進めている場所のひとつです。私はインターンシップの業務の一環として、この地でグローカルプログラムに参加している、赤田実習生と垣内実習生に取材を行いました。そこで見たものや体験したことは、日本国内でのまちおこしと国際協力の結びつきについて私に新しい洞察をくれました。

初めての地で切磋琢磨するグローカル実習生

高齢者向けスマホ講座で人気者になる赤田さん 高齢者向けスマホ講座で人気者になる赤田さん

私が取材した実習生のお二人は、もともと陸前高田市に馴染みがあるわけではなく、震災の復興に携わりたいと思い陸前高田市での実習先を希望したとのことでした。初めての土地で生活をする中で、その地域のニーズに合わせながら自分がどのようなことをできるかを考え活動をなさっていることがひしひしと感じ取られました。

赤田実習生は、一般社団法人トナリノの一員として高齢者向けのスマホ講座に講師として参加、看護師という経験を生かし、敬老の日あたりに高齢者向けの簡易健康診断の開催の準備などという活動に取り組まれていました。垣内実習生は、特定非営利活動法人SETにて活動しており、防災意識の向上を目的とした井戸の復旧活動、間伐材を活用したスウェーデントーチの作成、パーマカルチャーという生態系を壊さない持続可能な農業システムの推進をなさっていました。他にも、少年野球のコーチとしても活動なさっていました。

お二人とも地域の人々とも交流しながら陸前高田市での生活にすっかり馴染んでおられました。その様子を見て、自分への利益を求めず利他の精神で活動ができるグローカルプログラムだからこそ、これらのような地域のためになる取り組みができやすいのだと実感しました。

まちおこしと国際協力の共通点

子供達に野球を指導する垣内さん 子供達に野球を指導する垣内さん

今回の出張で学んだことのひとつは、日本国内でのまちおこしと国際協力はたくさん共通するところがあり、その点でグローカルプログラムはJICA海外協力隊に行く前の予行練習になる貴重な経験となるのではないかということです。

国内のまちおこしと国際協力の共通点のひとつとして、地域のコミュニティと実習生のような外部人材は相互に助け合っているということが挙げられます。インタビューをした際に、実習生お二人ともから「人との巡り合い」や「人のあたたかさ」という言葉が出てきました。それを聞き、陸前高田市に派遣されその地のために活動しているお二人は、地元の人からも同時に助けられているのだと感じました。国際協力という状況下でも、お互いの国から学びあえることがあり、助け合うシチュエーションがよくあるとJICA職員の方もおっしゃっていたことを思い出し、国内と国外の活動どちらとも、地域のコミュニティとの交流・手と手の取り合いが大切なのだと実感できました。

最後に

グローカルプログラムの実習生の活動を見学しインタビューさせてもらったことで、まちおこしの興味深さや大切さを肌で感じることができました。派遣前訓練とはまた違い、グローカルプログラムは実際に地域に入り込み、人との繋がりを持つ中で活動をできる貴重な機会です。このような可能性たっぷりのプログラムについてもっと知り興味を持つ人が増えるよう、アピールをすることの必要性を感じました。私自身もいつか協力隊に合格したらグローカルプログラムに参加したいです。