失敗を力に!

2023年度3次隊 ガーナ派遣予定 村木 玲南さん
実習場所:鳥取県南部町

グローカルプログラムは任意の研修であり、語学研修も控えているので、私は参加にはかなり迷いました。しかし今では決断して良かったと感じています。なぜなら、グローカルプログラムは協力隊活動の練習でありながら、言語の壁がないので気兼ねなく活動でき、また相談できる先生がたくさんいるからです。先生とは、グローカルプログラムのコーディネーターの方や地域の方、受け入れ先の職員さんなど、方向性を示し、悩んだら相談に乗ってくれる「先生」がいるということです。これが途上国だったら、外国語で話し価値観の違う人々が相手になるので、分からないことだらけだったと思います。そういった意味で、海外で協力隊として活動する前に日本で協力隊活動の体験できたことは、私にとって一つの武器になりました。
ではそれぞれ違った要請があるのに、なぜ「協力隊活動の体験」になったかということを後述します。

活動中おやつを食べながら地域の方のニーズも聞いています 活動中おやつを食べながら地域の方のニーズも聞いています

私は鳥取県南部町で、人と人とを繋げてほしいという要請から、手段としてバスの利用促進を行いました。それも自分一人では地域にずっと残り続ける活動を残すことは出来ないので、役場の職員さんから、住民としてバスの利用を増やそうと活動されている女性を紹介していただきました。しかし私の失敗は、ここに辿り着くまでに活動の半分の期間が過ぎ、この方とやっと具体的な行動を起こし始めたタイミングでグローカルプログラムが終了してしまった…ということです。活動の基盤づくりに注力したので、結果は思っていたほど残せませんでした。これは二年という協力隊活動でも同じようになりそうだなと感じています。グローカルプログラムは三か月弱という限られた時間の中で行い、何かを残さなければという思いから気持ちが先走り、何でも自分でやってしまいたくなりますが一方で、何をするにも誰かを頼り、地域の人の力だけで継続させていく事を目指した研修でもあります。その中で自分がどのように活動に関わっていくか、周りの人に動いてもらうか「先生」に何度も相談し、協力隊活動の姿勢というものを学びました。自分だけでは何もできない、活動の進め方も分からない、というのは今までの仕事にないことだったので常に初めての挑戦で、毎日があっという間でした。そんな失敗を含めた経験をしたからこそ、任国での活動に活かせるのではないかと思っています。

火祭り棚田のあぜに火を灯しました 火祭り棚田のあぜに火を灯しました

最後に、大変だったことばかり記述してしまいましたが、それでもやり遂げられたのは地域の人と楽しく過ごせたからでした。グローカルプログラムを通して一生の思い出に残る綺麗な景色を見ることが出来たり、イベントを通じて仲良くなった人とお出かけをして、コーヒーで一息ついたり…。振り返ってみると楽しい思い出がたくさん出来ました。いろんな人と出会って、今までにない体験をして、南部町では代えがたい経験を積めたと思っています。