協力隊としての心構えを学べるプログラム

2023年度3次隊 ベナン派遣予定 吉井 大河さん
実習場所:群馬県甘楽郡甘楽町 自然塾寺子屋

私は、2023年7月10日から9月22日まで、群馬県甘楽郡甘楽町にて、グローカルプログラムに参加しました。

私は協力隊に合格してから、独学で語学勉強はしていたものの、それ以外の時間を何に使うのが最善であるか、いつも悩んでいました。特に悩んでいたのは、農業に関することです。私の派遣要請内容は、農業と関わりのあるものです。しかし、私は農業に関する経験はほとんどなく、今のままではいけないと考えていました。グローカルプログラムの案内が来たことは、私にとって救いの手となりました。
当プログラムの目的は多々ありますが、大きく分けると『よそ者として介入する現場での実戦経験を積むこと』と『地域の課題を理解して地域活性化活動を経験すること』の2つです。現場というのは、プログラム次第です。そして、甘楽町のプログラム内容は、主に農業です。
当時の私の状況、グローカルプログラムの目的、そして甘楽町での活動内容、これらがマッチしていると思ったため、私は参加を決意しました。

自然塾寺子屋が運営するコミュニティベース 自然塾寺子屋が運営するコミュニティベース

甘楽町での研修は、『自然塾寺子屋』を通して農家さんのもとに派遣されるかたちで、活動していきます。この地域には、協力隊OBOGの方々が15名ほどIターンで移住されており、そのきっかけである自然塾寺子屋も、協力隊のOBである矢島さんが理事長をされているため、グローカルプログラムとしてだけではなく、協力隊の先輩としても、様々なアドバイスをくださりました。
農家さんのもとで農業をして、自然塾寺子屋で講座や振り返りをする。そんな活動を通して、私は協力隊としての心構えと姿勢を学びました。

農業に携わった毎日 農業に携わった毎日

グローカルプログラムと協力隊活動の一番の共通点は「自分がよそ者であること」です。
よそ者とは、コミュニティ外から来た人のことで、特徴は、その地域や人や文化を知らないことです。
そんなよそ者が、来てすぐに「〇〇が課題だから皆で解決しよう」と言っても、誰も快く受け入れてくれないだろうということを、実際によそ者と言う立場として活動して、強く感じました。
つまり協力隊の活動は、「どうすれば自分の意見を受け入れてもらえるか」を考え行動することがとても重要になるのだと思います。

そこで、私がグローカルプログラムを通して出した最終的な回答は、「知るという姿勢」と「課題解決よりも改善提案」です。
先ずは相手を知り、土地を知る。その上で、「こうするともっと良くなる」という改善案を提案すれば、きっと受け入れてもらえるのではないかと、このプログラムを通して学びました。

最後に。

一番の感想は、とても楽しかったです。
週5回の農業、週1回の観光名所や歴史スポット探訪、週1回のお休み。
1日1日がとても濃く新しい経験ばかりで、2か月という期間が、あっという間に感じながらも、まるで遠い過去のようにも感じました。
何より、本当に素敵な方ばかりでした。帰国した後に、ぜひまた戻ってきたいと思います。
甘楽町でのグローカルプログラムは、今後の協力隊活動にとっても、今後の私の人生においても、とても有意義なものでした。
関わってくださった皆さん、本当にありがとうございました!