海士×元リモートワーカー

2023年度3次隊 ガーナ共和国派遣予定 芦澤 和さん
実習場所:島根県海士町 日須賀地区

2023年7~9月に、島根県隠岐郡海士町にて活動しました。
自分自身、前職はIT企業のSEでほとんどがリモートワークだったため同僚や顧客とそこまで関係も築かずにいました。このままでは任国であるガーナに行ったとき、どうやって現地民と友好関係を築き活動を進めていけばいいか分からず躓いてしまうのではないかと感じてグローカルプログラムへの参加を希望しました。結果的にたくさんの人と短い時間で今までの自分じゃ考えられないくらい人と関わることができて、グローカルプログラムへ参加をして本当に良かったと実感しています。

修復したお神輿 修復したお神輿

海士町では役場でも会社でもない「日須賀」という一つの地区で活動を行いました。
「日須賀」では、昔に使用されていた場所や物などの文化財の復活と伝承を通して、地域が活性するとともに“地元の思い出”を残していく活動を行っています。

その中でも私は65年間使われることもなく神社の倉庫で眠っていた”お神輿”の修復を行いました。
最初は宮大工でもない自分が関わっていいものかとも思いましたが、地区の人主導で、私や島留学制度で生活している若者はサポートする形で修復を行い、この活動を通して地区で普段は無いような交流が生まれることを実感しました。
地区の歴史や人の思いを聞くことで活動に対する気持ちが高まったことも印象に残っています。

キンニャモニャ祭りに参加させてもらいました! キンニャモニャ祭りに参加させてもらいました!

海士町には「ないものはない」という二重表現のキャッチコピーがありますが、その一つである“必要なものは全てある”という部分に関して最初は「足りてないじゃん」と考えていたのですが、活動を進めていくうちにお年寄りの方から「〇〇は△△で代用すればいいじゃん」「じゃあそれは自分で作っちゃおう」とアドバイスをいただき、ハード面での応用力を多く学ばせていただきました。
これは協力隊活動に大切なことで任国に行ったとき、必要なものがない場合どのように用意をするか考えるためのヒントになりました。

また、活動外の時間も地元のおじいちゃんにとてもよくしていただき花嫁修行のように料理を教えてもらったり人との付き合い方を教えてもらったり。海士町は比較的若者も多いため、困ったときに相談しやすい相手も多くとてもいい環境で逆に甘えすぎてしまう部分がありました。

やり残したこともたくさんあり反省点も多いですが、たくさんの人に支えられたことで海士町が大好きになりました。これを書いている今は地元だとさえ感じています。
そのため、今では協力隊活動終了後の移住先の一つとして選択肢が増えました。

短期間でこんなに多くのことを学びコミュニティに浸かり、アナザースカイになるような経験は他にないと思うのでぜひグローカルプログラムに参加してほしいです!