知らなければ知らないままだと思うと、知れてよかった!!

2023年度3次隊 スリランカ国派遣予定 池田 ゆりかさん
実習場所:遠野市教育文化振興財団

私がグローカルプログラムに参加した理由は、報告会等では「田舎の生活を経験したかったから」と言ったりもしましたが、実は、仕事漬けの毎日から早く抜け出して協力隊に気持ちを切り替えたかったというのが本心でした。このプログラムに参加して、やっと息ができた、自分を取り戻せた気がしました。
実習地は、私の職種である日本語教育が要請にあるところで希望を出し、全く知らない遠野になりました。でも予備知識も全くないこの土地が、こんなに素敵なところだったとは。どんどん好きになっていきました。

実習先の遠野市教育文化振興財団からの主な要請事項は3つ、
1)地域の日本語教室「ぽんご」の持続可能な運営に向けた取り組み
2)姉妹都市PR事業企画
3)こども本の森 遠野 ギャラリー展示企画

日本語教室での授業 日本語教室での授業

1)は授業のヒントを見せるため模擬授業を行い、また、教師負担を減らすことを考え、手引き(教え方)のある教科書と現行の教科書の文型初出課対応表を作成しました。

姉妹都市展示の様子 姉妹都市展示の様子

2)の姉妹都市PR展示は 3)のこども本の森 遠野ギャラリー展示と合わせ、集客力のある「こども本の森」で、その世界観を壊さずに姉妹都市締結のストーリーを感じてもらえる展示を心掛けました。模擬授業での生徒の反応、こども本の森スタッフから知らされるギャラリーでのお客様の様子、主な要請事項以外に参加させていただいたこと、すべてが楽しく、充実した幸せな日々でした。

遠野祭りでの神楽の発表の様子 遠野祭りでの神楽の発表の様子

仕事以外では、初めて「神楽」に挑戦しました。簡単そうだと思ったのですが難しく、なかなか上手く踊れず辛かったりもしたのですが、遠野まつりの舞台に立たせていただきました。踊りながら場所移動を間違えたり、踊っている時の写真をいただいて、集中している時の私はこんなに恐い顔をしているんだと知ったり、思うことはいろいろですが、今までにない経験をすることができました。

遠野の食べ物とお酒の美味しさ。山の木々が雲を生み出すところ、ジブリのアニメに出てきそうな雲と青空。古民家で毎週行われた神楽の練習の、鉦(かね)と笛、太鼓、唄声が響く空間が、ドキュメンタリー映画の中にいるような不思議な感覚でした。
このプログラムに参加しなければ、この遠野市の美しさ、素晴らしさを、一生知らずにいたと思います。そして周りの方々も皆、優しくて楽しくて、この方々にも会うことができなかったと思うと、参加して本当に良かったです。本当に感謝です。