グローカルプロブラムでの経験

2023年度1次隊 パナマ国派遣予定 箕浦 祥さん
実習場所:熊本県玉東町
交流イベントの様子 交流イベントの様子

私がグローカルプログラムに参加した目的は、自分のボランティア経験がほとんどないこと、JICA海外協力隊についても名前と活動の一部を知っている程度でその他の知識がほとんどなく、この状態で任国に行くことに不安を感じていたため、グローカルプログラムに参加することによってその不安を払拭し、任国へ行く前に協力隊の業務をできる限り知りたいと思ったからです。
私の職種は海運・航海。派遣先はパナマの国際海事大学でシニア隊員として派遣されます。当初グローカルプログラムについての知識がなかったため、プログラムが自分で何の活動をするのかを考え行動するコミュニティ開発などで求められるノウハウを学ぶ訓練と考えていました。私のような年齢でしかも特殊技術で大学のサポートをする者が、プログラムを受けて良いのだろうかという疑問がありましたが、JICA長崎デスクとも相談し思い切って参加しました。
私の実習先は熊本県の玉東町にある役場です。玉東町でのグローカルプログラムとは、自治体の要請事項を参考に自分で活動目標を立て、具体的な活動内容、手順、方法を計画し実施して行くというものでした。
私はこの町が受入れているウクライナ避難民への支援を中心に避難民以外の外国人とも交流し、町おこしに貢献するという目標を立て活動しました。
私はこの活動で多くの方々と関わることになります。ウクライナ避難民や玉東町役場の方々の他、農園やお店、企業、特別養護老人ホームで働く外国人及び日本人、役場以外の自治体関係者、駅員や地元スーパーで働く方々など今まで関わったことのない方々との交流・つながりを持って活動するという経験を生まれて初めて体験しました。人との関わりは容易ではありません。正直難しかったです。相手の立場や考え方、見えない部分を考えて行動し、目標達成に向かうことが必要となります。
活動の成果としては、ウクライナ避難民、その他の外国人とつながりを持てたこと。避難民と町民とが参加するイベントの開催、活動終盤には交流のあった外国人や外国人を雇っている日本人の方々とのつながりを地域おこし協力隊のメンバーに伝え、今後のウクライナ避難民や外国人の支援に役立てることができました。

私はこのプログラムを通してボランティア活動では人が対象になること、そしてその人とどのようにつながり、どのように交流を深め、どのような活動を展開して目標を達成して行くのかを考え実践してゆくボランティア活動の基礎を学んだと思っています。これは私がパナマ国際海事大学に入り何が必要で何ができるのかを考え、目標を立てて活動していて行くことにつながる学びだと信じています。
プログラムの2ヶ月半の間正直苦労もありました。ただ、実習最終日の挨拶回りの時、玉東町役場や町内で関わりのあった方々、支援をしたウクライナ避難民や外国人から感謝や励ましの言葉を頂きました。プログラムに参加してこの瞬間が一番嬉しく、心にしみるものがありました。