行動が道を拓くカギ

2023年度1次隊 ガボン派遣予定 穴井 祐介さん
実習場所:岩手県遠野市

協力隊・グローカルプログラムに参加した動機

オーストラリアにワーキングホリデーで滞在していた頃、東ティモールの友人にこんなことを言われました。「仕事に必要なパソコンのスキルを、日本人に教えてもらってからオーストラリアに来た。日本人にはとても感謝している。」
見ず知らずの土地で日本人が活躍していることを知り、自分の中で世界が繋がった瞬間でした。バトンを受け取ったと感じた自分も、支援の連鎖のひとつになりたいと考え、応募しました。

グローカルプログラムには、地方創生の先進事例地と呼ばれる場所が多く、自分自身が地域づくりに携わってきた経験と照らし合わせて、学びに繋がることが多いのでは、と思い参加しました。また、見知らぬ土地に飛び込んでいく経験は、任国に渡航した際にも必ず活かされると考えていました。

実際に行った活動

産直内に設置したクイズコーナー。楽しそうな雰囲気作りを心掛けました。 産直内に設置したクイズコーナー。
楽しそうな雰囲気作りを心掛けました。

実習先の(農)宮守川上流生産組合では、「一集落一農場」という合言葉のもと、地域ぐるみでの営農活動を行っています。また、自社で栽培した野菜・果物を加工して、ジュースやジャムを製造し、直営の販売所で販売しています。いわゆる6次産業化を1社で実現しているパワフルな組合です。
地域内の全戸が組合員のため、地域住民の方たちとの距離感が近く、生活を共にしながら、まずは宮守地域ならではの暮らしや文化、価値観を学んでいきました。並行して、いわゆる「よそもの」である私たちがどんな人で、どんなことができるのかを、少しずつ知ってもらいました。

徐々に地域に馴染んでいくと、住民の方が困った経験や、やってみたいと思っていることを聞き出すことができるようになり、それらをまとめ、宮守地域で使用される方言を使用したクイズのイベントを組合の運営する産地直売所(サンQふる郷市場)で開催しました。クイズの参加者は240名以上に上り、産直の売上アップやにぎわいづくりに一定の効果がありました。地域の子どもたちに方言を通して、地域の文化や歴史に関心を持ってもらいたい想いで企画したため、クイズを楽しそうに解いている子どもの笑顔を見た時は、開催して良かったなと素直に感じました。

赴任後に活かせる学び

最終日は、組合のみなさんに盛大なお見送りをしていただきました 最終日は、組合のみなさんに
盛大なお見送りをしていただきました

実習当初は、どんな企画を実施すれば良いか、手探りの状態でしたが、住民の方たちとコミュニケーションを積極的に取ることで、本音に近いことを聞き出せるようになりました。また、会話の中に活動のヒントが隠されていると思っていたため、聞き逃さないようにメモを取り続けました。
赴任後は、住民としっかりコミュニケーションを取り、信頼関係を構築することができるように、元気に挨拶をして、頼まれたことはすぐに実行する。基本的なことをしっかりとやっていこうと考えています。