誰かにとって、意味を感じられる活動にしてほしい

2024年度2次隊 ソロモン派遣予定 大和 一輝さん
実習場所:島根県海士町 教育委員会 伝承郷育係

参加した動機

2024年5月〜7月まで、島根県海士町でこのプログラムに参加しました。動機はズバリ、「任国と同じ島環境の中で、“地域に入る”経験をしたかった」からです。協力隊を目指していると、「地域の人と関係性を築くこと」「コミュニケーションを欠かさないこと」「同じ目線に立つこと」は大切、とよく聞きますよね。でも頭で理解することと実践できることには、大きな壁があると考えています。このプログラムを通して、協力隊活動に必要な資質を、実体験の学びから得ることができるだろうと期待して、参加を決めました。

実際の活動

作成した看板 作成した看板

教育委員会の伝承郷育係に所属し、活動を行っていました。
①数年に一度行われる「夏大祭」や、伝統のある「島前神楽」の舞台によそ者として関わること
②かつてのグローカル生が活動した、隠岐神社周辺の環境整備と情報発信を行うこと
③知々井地区(居住地)の皆さんとJICAグローカル生の交流のきっかけを作ること
の3つを軸に設定し、それぞれ地域の人に企画の相談や協力を仰ぎながら、活動を進めました。「JICAグローカル生の…」と言うだけで、地域の方は温かく受け入れてくださるほど、JICAグローカル生への信頼がありました。その分プレッシャーもありましたが、なんとかやり切ることができました。

何を学んだか?

地元の方と一緒に 地元の方と一緒に

「ないものはない」を島のスローガンに掲げる海士町と同じように、協力隊活動においても、時間や資源は常に不足していることが予想されます。そんな似た環境の中で、「誰と、何を、どのようにやるのか?」「地域の人のためになっているのか?」と、自問自答を繰り返しながら活動しました。一つひとつの問いに答えを出せた時もあれば、どうしたらいいか分からない時もあります。でも、答えのヒントをくれたのは、いつも海士町の人でした。

「誰かにとって、意味を感じられる活動にしてほしい」。これは活動中、島の人からいただいた言葉です。「2ヶ月半の短い期間の中で、何かを成し遂げて終わらせてしまうよりも、誰かが大和くんの活動に意味を感じて、引き継いでやっていきたいと思わせてほしい」とその方は語りました。
協力隊活動でも、同じことが言えるのではないでしょうか?地域の人が、地域のためにやろうとしていることを一緒に行う。そのために、よそ者として地域に入って信頼関係を築く。そして、活動に意味を感じた現地の人達が、取り組みを続けていく。
グローカルプログラムは、それを大切な学びとして気づかせてくれました。私は海士町で、小さな自信と大きな繋がりを間違いなく得ました。きっと、ソロモンでも役に立つ経験だと信じています。“地域に入る”経験は、なかなかできるものではありません。皆さんもぜひ!海士町は皆さんの来島を待っています!