グローカルプログラムの最終報告会で、遠野市長からいただいた「君は宮守アイデンティティを身に付けたんだね」という言葉。その響きは、今も心の奥に刻まれています。この2ヶ月半で僕は、宮守を心から好きになり、気づけば地域の一員のように笑い、語り、生活していました。
棚田ファンクラブでトマトを収穫
宮守での毎日は、地域の方々の温もりに包まれた日々でした。受け入れ先の宮守川上流生産組合では、加工部や産直部、営農部、ブルーベリー部会、トマトハウス…どの現場でも、何も知らない僕に丁寧に仕事を教えてくださいました。作業の合間には気さくに声をかけてくださり、僕のことを知ろうとしてくれる眼差しに、どれだけ安心し、励まされたことでしょう。
仕事の場を離れても、地域の暮らしの中で僕はたくさんの経験を重ねました。夏祭りを共に盛り上げ、神楽の舞を任せてもらい、お盆には餅をつきました。盛岡や遠野に一緒に出かけ、ビールを片手に語り合い、ある日には最高の鹿肉をふるまっていただいたこともあります。数えきれないほどの場面で、僕は地域の人々と一緒に、笑い合うことができました。自炊をしていた僕たちのために、畑で採れた野菜や手作りの漬物を届けてくださったこともありました。皆さんの優しさがあってこそ、僕はここで貴重な経験をすることができました。
上宮守神楽に参加
そして、この地域で活躍する、大きな背中を見せてもらいました。無意識のうちに「東京での成功」を人生の物差しにしていた自分の前に、地域のために、ミッションを持って強力に活躍する人たちの姿は、とても輝いて見えました。こんな背中を自分も追いかけたいと心から思ったし、自分のこれからについて、考え直す大きなきっかけになりました。
何よりも忘れられないのは、そんな素敵な人たちが、僕を全力で応援してくれているという事実です。背中を押され、胸が熱くなるような、力をもらった経験が、僕を次のステージへと押し進めます。
僕が思う「宮守アイデンティティ」とは、よそ者を受け入れ、惜しみなく愛を注ぐこと。僕はこの温かさを、自分の胸に刻みました。そしてこの愛、このアイデンティティを、次の舞台であるモンゴルへつなげていきたい。必ず胸を張って宮守に帰り、この地で受け取った思いを、未来へと続けていきます。