【報告】SDGsを「自分ゴト」に、そして自分たちにできる行動を宣言!~高校生国際協力実体験プログラム2021・栃木編〜

2022年3月3日

【日程と参加者】

日時:2021年12月4日(土)9:30~16:00
場所:とちぎ国際交流センター
参加者:高校生40名(栃木県内の13の高校から参加)

【概要】

JICA筑波は、栃木県内の高校生が「持続可能な開発目標(SDGs)」の視点から開発途上国のおかれている現状や日本の国際協力についての理解を深めることを目的に、「高校生国際協力実体験プログラム2021」を宇都宮市で開催しました。
生徒たちは、SDGsワークショップ、JICA職員によるキャリア講座、JICA海外協力隊の体験談などからSDGsの理解を深め、自分たちに何ができるのかを考え、「行動宣言」を発表しました。当日の様子をご紹介します。

【SDGsワークショップ】

講師:井澤さんによるワークショップの様子

レゴフロックを使ったワークショップ

はじめに、こども国連環境推進協会事務局長の井澤友郭さんを講師に招き、SDGsのワークショップを実施しました。このワークショップでは、SDGsについてレゴブロックを通して楽しく言語化することで、SDGsという「世界ゴト」を「自分ゴト」に近づけました。答えのない問いに対して、お互いの意見や価値観を受け止め合いながら、日本や世界の課題とその解決のための行動について理解を深めました。

【JICA職員によるキャリア講座】

引き続き、キャリア講座では、栃木県出身のJICA職員である白石景子さん(白石さんは、2021年にJICA筑波でOJTも経験!)が、国際協力を志したきっかけや、学生時代の取り組みについて話をしてくれました。白石さんは、「まずは自分の興味のあることや好きなことを軸に進路選択をしよう。国際協力への入り口はさまざまで、選択した進路の先に自分が取り組みたい社会課題が見えてくる。」というメッセージを、実体験をもとに伝えてくれました。

【海外協力隊の体験談】

JICA海外協力隊の体験談では、大洋州・サモアへ青年海外協力隊として派遣され、小学校教師として活動した野沢有加さんが、サモアでの教育活動や、その体験から学んだことを紹介してくれました。野沢さんの体験談から、自然の豊かさや思いやりのある国民性など、サモアにはさまざまな魅力がある一方で、教科書や教具を買えないという経済問題があることや、価値観の違いから体罰が生まれている現状があることを、生徒たちは学びました。野沢さんは、現地での活動を通して感じた「思い立ったらいつでも行動は起こせること」や「地球や人に心から寄り添うことができた自身の成長」についても話してくれました。

【SDGsの課題解決のための行動計画 ~私たちができること~】

SDGs課題解決のためグループで話し合い

それぞれが考えた行動計画を発表

プログラムの最後には、今日一日を通して学んだことを振り返りながら、グループごとに、SDGs目標達成のためにはどんな課題があり、その課題解決のためにはどんな行動が必要かについて議論しました。最後には、「SDGs目標達成のために私たちができること」について、それぞれのグループでの議論の結果を、グループメンバーと協力して発表しました。

今年度も、栃木県内の高校生の熱気あふれるプログラムを実施することができました。県内の高校生が学校を超えて、社会課題・地域課題について議論している姿は、栃木県の明るい未来を想像させてくれました。SDGs達成のために「行動を変える」その一歩を踏み出した高校生たち。これからが楽しみです!

【参加した高校生の皆さんの声】

・国際という大きな視点でのSDGs問題を自分の身近なことに視点を置いて考えられた。
・SDGsという一見固そうなテーマを「レゴ」というおもちゃに投影して考えたり、肌で感じたりしたことで、よりこれから私たちがすべきことが見えた。
・最初は緊張するなと思いましたが、他校の方とも打ち解けられて、気軽に話すことができてよかったです。
また正解がない課題だったので、自分が思っていることをどんどん発言することができて良かったなと思いました。