エルサルバドル共和国(以下、エルサルバドル)では、これまで教育の質の向上を重点政策目標の一つとして掲げてきたが、国際学力テストである、国際数学・理科教育動向調査(Trends in International Mathematics and Science Study:TIMSS)の2007年の調査(エルサルバドルが参加した最新のもの)において、4年生の算数学力が330点、8年生の数学学力が340点と国際平均(500点)を大きく下回るなど教育の質に課題を有してきた。このため、現政権(2019年~2022年)が掲げる教育政策文書「クスカトラン計画」でも、教育の質の向上が国際競争力強化と経済発展に…