知られざるストーリー

写真

ボランティアを激励するトンシン首相

平成25年6月19日、青年海外協力隊員がラオス国首相府を表敬訪問し、トンシン首相が協力隊員から直接活動概要の報告を受け、ラオス国と日本国の友好がさらに深まることを期待する旨、同首相がコメントされました。
------------------------------------------------------
3年前私が首相となってから、青年海外協力隊の皆様をお迎えすることは本日で3回目となり、このように皆様をお迎えできることを大変光栄に思います。

JICAのボランティア派遣事業はラオス政府および国民にとって大変有意義な支援です。とりわけ青年海外協力隊の皆さんは、知識や経験をもって、ラオス全土で村民と協力し、ラオスの人々やその生活、文化、伝統をよく理解しながら活躍されています。本日この機会に日本国民の皆さま、日本政府を代表する大使、JICAラオス事務所、そして青年海外協力隊の皆さんに厚く御礼申し上げます。

これまで日本による支援は、インフラ整備、道路・灌漑・電力の整備や人材育成など多岐に亘り、とりわけ国民の生活向上に向け村落での特産品開発や保健分野など、ラオスの様々な困難の克服や貧困削減に貢献されてきました。改めてラオス国民および政府を代表し、日本からの支援に感謝申し上げます。

私は先般、日メコン首脳会議の際に日本を公式訪問し、天皇陛下ご一家に謁見する機会を得ました。その際、ラオス国民をお気遣いいただくとともに、日寮関係を非常に大切に思って下さっている温かいお言葉をいただきました。また、皇太子殿下も昨年ラオスを訪問され、日寮の交流が大変活発となっていることは我々にとり大変光栄なことです。

青年海外協力隊の皆さんは1965年より派遣開始となり、これまで様々な困難や日寮の格差・違いを乗り越え全国で活躍されてきました。ラオスには(kingkeuklyleua)という言葉があり、これは共に生活し、同じものを食べ、共に転び、共に幸せを感じ、共に困難を克服する、という意味です。青年海外協力隊の皆さんの活躍を見て、ラオス国民を啓発するこの言葉を思い出しました。先進国よりいらした皆さんが貧しいラオス人と共に生活をし、仕事をされたということは大変な努力であり、その努力を称賛いたします。

皆さんはラオス各県で活躍し、医療、教育、農業水産、スポーツ等の分野で貴重な知識を授けて下さり、ラオス国民の能力向上にむけ大きく貢献されました。

写真

表敬訪問後、トンシン首相、横田順子大使、JICA事務所関係者との記念撮影

日本人は真面目で一生懸命、工夫を重ね、研究しアイデアを生みだす能力があり、それらのことを我々は日本人から学びました。ラオスの風習、習慣、文化を理解しながらラオスのために2年間貢献された沢山の青年海外協力隊の皆さんに御礼を申し上げます。

今後も毎年青年海外協力隊の皆さんをこの場に迎えることを願っています。ラオス国民とともに幸せを分かち合い、困難を乗り越えていかれることを望んでいます。ラオスにとって皆さんの貢献はとても重要な人材育成です。

最後に在ラオス日本国大使、JICAラオス事務所長、そして青年海外協力隊の皆さまの健康とご多幸を祈念します。特に任期を終えて帰国される方は無事に帰国されますよう、また継続してラオスで活動される方は引き続きのご健康とご活躍をお祈りしております。

ありがとうございました。

ラオス人民民主共和国
首相
H.E. Thongsing THAMMAVONG

前へ一覧へ次へ