2020年10月7日
9月13日、JICA山梨デスクが主催し2020年度第2回の帰国報告会を開催しました。オンラインでの帰国報告会の開催は2回目となり、山梨県内外から約30名の参加がありました。今回の報告者は遠藤暁さん(ボリビア・サッカー)、上田和昌さん(ラオス・公衆衛生)、赤池尚也さん(東ティモール・バレーボール)の3名で、それぞれが任国での活動や生活について報告しました。
当日の様子
ボリビアのコチャバンバ県にあるFUTVALLEサッカークラブに配属された遠藤さんは、福岡大学在学中にも短期ボランティアを経験しています。サッカーの技術を向上させるだけではなく、異文化交流を楽しむことや、子どもたちの“人間力”を鍛えることにも力を入れて活動しました。ボリビアの人たちに日本のことを伝えることで、日本のことについても知る良い機会になったと言います。任期を全うできなかったことは残念ですが、今後もスポーツや国際協力の分野に携わりたいと話していました。
海外での経験を通して成長したい、また若いうちに今しかできないことに挑戦したいという思いから協力隊への挑戦を決めたという上田さん。ラオスのビエンチャン特別市にあるラオス国立大学に配属され、エコヘルスを普及させる活動を行いました。急速な発展・開発により多くの環境・健康問題が生じているというラオスで、エコヘルスに関する教科書を作成し、研修を実施しながら教科書の使用方法・内容理解についてのフォローアップをしたそうです。2年間を通しての成長はもちろんのこと、人生に大きな影響を与えた2年間だったと話していました。
東ティモールのスポーツ総局競技スポーツ課に配属された赤池さん。赴任当初はバレーボール協会とのつながりもなく、活動先も自分で探さなければいけない状態だったそうです。約半年ほどかけて様々な学校やクラブチームに顔を出し、現地の人との関係性を作ることで活動につなげていきました。任期後半はバレーボールの指導だけではなく、体育の授業や日本語教室も担当し、活動の幅を広げることでたくさんの素晴らしい友人ができたと活動の様子を締めくくりました。
コロナウイルス感染拡大の影響で、全世界に派遣されていたJICA海外協力隊が全員日本に帰国してから早くも半年が経過しています。先の見えない状況のなか、それぞれが前向きに自分の人生を歩んでいる姿が非常に印象的でした。
今すぐに活動を再開することはできませんが、一日でも早く世界中の人々が平和と落ち着きを取り戻すことを切に願っています。(報告:JICA山梨デスク 穂坂 ちひろ)