【イベント報告:山梨県】2017年度4次隊 帰国報告会をオンラインで開催しました!

2020年6月26日

6月20日、JICA山梨デスクが主催し2017年度4次隊の帰国報告会を開催しました。オンラインでの開催は初の試みでしたが、山梨県内外から50名以上もの参加がありました。今回の報告者はネパールにPCインストラクターとして派遣されていた山本晶子さん(韮崎市出身)で、活動の様子だけではなく生活の様子も交えてお話していただきました。

【画像】当日の参加者

少しずつ変化の見られた2年間

ネパールのパルバット郡デウプルにあるスリ・ジャナネットラ学校に配属された山本晶子さんは、青年海外協力隊として生徒たちへのPCの使い方指導や、授業にICTを取り入れるための環境整備を行いました。赴任当初は学校にPCはあってもほとんど使われていない状況だったそうですが、山本さんが派遣されたことでPCの授業時間もしっかりと確保され、徐々に変化を感じられるようになりました。
2年目に入り、ネパール語タイピングの指導や日本の学校との交流など、活動の幅を広げていったという山本さん。2年間を通して結局変わらなかったこともあったそうですが、ハード面での変化だけではなく、生徒が“ありがとう”という言葉を言えるようになったことが一番嬉しかったと話していました。

【画像】生徒にPCを指導する山本晶子さん

お客さんから家族の一員へ

山本さんの配属先は首都カトマンズから、バスと徒歩で約11時間の山深い村です。最初は雄大な自然や親身になってくれるホストファミリーに癒されていたそうですが、時間が経過するにつれて様々なストレスや価値観の違いを感じるようになり、村から離れたいと思ったこともあったそうです。
しかしホストファミリーと話し合いを持つことでお互いの妥協点を探り、今まで以上に家族として深い関係性を築けるようになったと話していました。村での生活にどっぷり浸かり、家族の一員として食事の準備や後片付けも率先して行っていたという山本さん。活動だけではなく、生活の面でも素晴らしい経験ができたのではないかと思います。

【画像】朝早く起きてホストファミリーの食事を準備する

最後に

現在コロナウイルス感染拡大の影響で、全世界に派遣されていたJICA海外協力隊が全員日本に一時帰国しています。今回報告していただいた山本さんと同様、協力隊はそれぞれの派遣国で現地の人々と深く関わり、助け合いながら日々活動をしていました。
現時点では今すぐに現地に戻り、活動を再開することはできません。しかしこんな時こそ国境を越えた助け合い、本当の意味での国際協力が必要なのではないかと強く感じています。一日でも早く、世界中の人々が平和と落ち着きを取り戻すことを切に願っています。(報告:JICA山梨デスク 穂坂 ちひろ)