小野田 敬さん 青年海外協力隊

役に立てる何かを探してたどり着いた協力隊。
好きだったパソコンを強みにPCインストラクターに。

2016.02

必要とされる場所で人の役に立ちたいと
「PCインストラクター」として協力隊に応募。

大学では国際関係学部に所属し、交換留学も経験。いつかは海外に長期滞在してみたいと思いながらも、卒業後はIT企業に入社し、お客様から業務課題をヒアリングして、改善できる部分をコンピューター化し、作業の効率化をご提案する仕事をしていました。
 そんなとき、地元の友達から「協力隊としてボリビアに行く」と驚きの報告があり、友達の話を聞いているうちに、私も必要とされる場所があるならぜひ行って、現地の人の役に立ちたいと強く思うようになったのです。
 私が応募した職種は、PCインストラクター。もともとコンピュータが好きで、前職がIT関係でもあり、さらに派遣前に受けた技術補完研修のおかげで、派遣先では問題なく活動することができました。

派遣先の事情に合わせた指導を実践。
現地の要望にも積極的に取り組む。

活動をすることになったベリーズは、中央アメリカに位置する小さな国。私は生徒数1000人の大規模な小学校に配属され、4〜6年生のパソコンクラスを受け持つと同時に、校内のパソコンのインフラ整備も行いました。用意された20台のパソコンのうち、正常に動作していたのは5~6台しかなかったため、使える部品を組み合わせて2台のパソコンから1台のパソコンを作るなど、活動の環境を整えました。技術補完研修で学んだ技術が早速役に立ちました。
 ベリーズの多くの人には、仕事に必要だからパソコンを学ぶという感覚がありませんでした。現地のニーズを考えると全ての生徒に無理にパソコンの操作を教えることが大事なのではないと分かってきたので、生徒には「文章を書くためにはワードというソフトを使う」など、パソコンが必要になったときに思い出せる知識を中心に教えることで、指導がスムーズに進められるようになりました。
 また、現地で戸惑ったのは、日本との時間感覚の違いや、約束を守らないこと。そんなベリーズの人とうまくやっていくために、まずは彼らと同じ行動をとってみることにしました。中でも彼らと強くつながるきっかけになったのがサッカーです。行動範囲が学校だけになってしまうと、生徒や先生、PTAの方々とのつながりに限定されますが、毎週空き地でサッカーをするようになって交友関係が広がり、週末の使い方も変わっていきました。
 それ以外にも、別の教科の講師や、環境教育の一環である海辺の清掃など、お願いされたことはなるべくやってみるようにしていました。すると徐々に必要とされるようになり、結果的にさまざまな経験を積むことができました。前職の経験を現地で生かす以上に、活動の中で学んだことの方が多かったかもしれません。

JICAボランティアで得たもの

現地で身に付いたサバイバル力とビジネス力。
今の仕事を通じてベリーズの役に立つのが夢。

協力隊で得たのはサバイバル力だと思います。現地では、さまざまな仕事を依頼されるたびに、現状を把握し、必要なことは何かを考え、行動に移してきました。逆に現地の人が必要性を感じていないことでも、みんなのために必要だと感じたなら、彼らをしっかり説得する。そうすることで、0から1を作り上げる力が付きました。この現状把握能力と行動力は、今の仕事でも役立っています。
 現在は、ドイツの建設機械製造会社の日本支社で営業職をしています。以前から感じていたコミュニケーションの大切さを、協力隊の経験を経てより強く感じるようになったことから、この仕事を選びました。それだけ、ベリーズの人たちと密に接し、仲良くさせてもらったことが心に残っています。
 人ひとりができることは、ちっぽけなものです。それでも、できるだけ多くの人と関わるには、物を作って提供することが一番だと感じました。それも、今の会社に就職した理由です。将来的にはこの会社を通じて、ベリーズのインフラの整備に関われたらすてきだなと夢見ています。

これからJICAボランティアを目指すみなさんへのメッセージ

資格のない人にはPCインストラクターがお勧め。
研修も充実しているので興味のある人はぜひ行動を。

参加の理由や現地でやりたいことは人それぞれだと思います。
でも「特に資格はないけど人の役に立ちたい」と思っている方には、PCインストラクターでの応募がお勧めです。
パソコンが好きで、日常的な操作が問題なくでき、細かい作業が苦手でない人であれば活動に支障はありません。
派遣が決まってから現地に行くまでは半年から1年と、準備期間も十分あります。
技術補完研修では優秀な先生が本当に隅々まで細かく教えてくださるので、不安になることはありません。
迷っている人がいたら、ぜひ行動に移してほしいと思います。

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青年 グローバルキャリア # IT # 経験を生かす