現在の場所は

(2)市場規模の確保が困難

BOPビジネスは薄利多売のビジネスモデルとなることが多く、採算性確保のためには市場に広く拡大することが求められる一方、競合商品や代替品にシェアを奪われ、その実現が困難となることが想定されます。

対応策

対応策(1):ホール・ピラミッド・アプローチ

事業化を実現した複数の事例に共通するのは、BOP層向けの製品やサービスを低価格に抑えるため、MOP層(中間層:Middle of the Pyramid)やTOP層(富裕層:Top of the Pyramid)向けのビジネスと組み合わせて事業全体の採算性確保をめざすホール・ピラミッド・アプローチを取り入れていることです。各ターゲットに応じた価格を設定し、主な収益源をMOP・TOP層向け製品とすることで、BOP層向けの商品・サービスの価格を低く抑える工夫をしています。

参考事例

水セクター(アジア):

【画像】

雨水の貯水用タンク「AMAMIZU」による衛生的な飲料水の提供を目指すSkywater Bangladesh Ltd.(注)では、TOP層や国立病院などの公共機関向けとBOP層向けの販売チャネルを確保し、製品の生産や販売、設置を行っています。それにより、BOP層向け製品の価格を安く抑えながら、現地事業の採算性を確保しています。
(注)Skywater Bangladesh Ltd.は2013年4月に株式会社天水研究所が設立したバングラデシュの現地法人です。

低所得の漁師一家は、貯金して低価格の雨水貯水用の甕「AMAMIZU」を購入しました。AMAMIZUの活用により、子どもたちが水汲みの仕事から解放され、不衛生な水が原因の下痢も減少しました。設置された甕は、一家により、しっかりと管理、活用されています。

※写真はAMAMIZU生産工場のあるバゲルハット県モレルガンジ郡の様子です。

対応策(2):複数国展開

複数国で同種の事業を展開することで製品・サービスを低価格に抑え、市場規模の確保に取り組むことが有効です。

参考事例

エネルギーセクター(アジア・アフリカ):

無電化地域における技術製品提供を通してBOP層に明かりのある生活の実現を目指すA社は、調査開始当初から複数国展開を前提とした製品開発や市場開拓を視野に入れてきました。BOP層向け製品の販売から得られる利益は少額ですが、それを見越して、新興国市場複数国を合わせた採算性確保を前提とした事業計画を行っています。同社はBOPビジネスを成長が期待される新興国市場においてブランドの早期浸透の手段と位置付け、戦略的に多国展開しています。

対応策(3):ビジネスモデルの多様化

BOP層を消費者としたBtoCビジネスは、製品・サービスの啓蒙や販売網の構築等の負荷が大きく、長期的視野での製品・サービスの普及・浸透を図る必要があります。そのため、事業化に成功している企業では、BtoCビジネスだけでなく、政府や海外支援機関を相手とする購買単位の大きなBtoG、BtoBビジネスを同時に進めることで、市場規模を確保しています。

参考事例

保健・医療セクター(アフリカ):

地域に蔓延する疾病の予防につながる消費財をBOP層向けに提供するB社では、複数のチャネルを通じた販売活動を行うことでビジネスモデルを多様化し、市場規模の確保を行っています。同社の技術が疾病対策に有効であると途上国現地政府や国際機関から認められたことで、本来販売チャネルとして開拓が難しい現地政府からの購買が実現しました。同社は、BtoGチャネルだけでなく、NGOとの協業により、現地コミュニティグループを活用してBOP層の消費者に対して直接の販売も行っています。このように販売チャネルを複数確保することで、政府からの購買数が減少した際のリスクを軽減すると共に、現地コミュニティに対する製品の浸透を図っています。

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