BOPビジネス支援の経験から得られた知見・教訓

JICAでは、協力準備調査(BOPビジネス連携促進)を2010年に開始してからこれまで、約100件にのぼる事業の支援を行ってきました(2015年8月現在)。その経験から得られた知見や教訓を、以下の2つの観点からご紹介します。各コンテンツの詳細はページ下部をご覧ください。

BOPビジネスのメリット

BOPビジネスは特有の課題が多く、採算性の確保までに時間がかかる難しいビジネスですが、その実現により、企業には主に(1)ブランディングの向上、(2)イノベーションの促進、(3)先駆者利益の獲得、という3つのメリットがあると考えられます。これらを通じた競争力の向上により、新興国・開発途上国のみならず、グローバル市場での長期的な成長につながることが期待されます。

1.ブランディング


社会的価値を創造する企業として、BOP市場だけでなく、グローバル市場におけるブランド確立につながる。

2.イノベーション


他市場とは大きく異なるBOP市場に取り組む過程で、グローバル市場においてもインパクトを持つ革新的な製品・サービスやビジネスモデルの開発につながる。

3.先駆者利益


未開拓の市場にいち早く進出することにより、将来の成長市場で確固たる地位を築くことができる。

BOPビジネス実現のためのポイント・リスク

これまでの支援実績をもとに、下図のようにBOPビジネスの実現に向けたポイントとリスクを整理しました。BOPビジネスの事業性調査を開始するに当たっては、「調査前に確認すべきポイント」として4つ、「調査中に想定されるリスク」として8つが挙げられます。

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調査前に確認すべきポイント

BOPビジネスのモデルや分野にかかわらず、全ての事業に共通する「BOPビジネス成功のためのポイント」として、事業性調査を始める前に確認すべきこととして以下の4つが挙げられます。詳細はこちらをご参照ください。

調査中に想定されるリスク

BOPビジネスのモデルや分野ごとに、事業性調査の実施中に想定されるリスクや、それらへの対応策を整理しています。詳細は以下のリンク先をご参照ください。