NGO活動レポート

復興支援コーディネート 岩手県被災地の復興支援事業調整業務(日本)

大橋美保 青年海外協力隊21年度1次隊/ボリビア/環境教育

活動期間
平成23年8月1日~平成23年12月26日
活動テーマ
復興支援コーディネート 岩手県被災地の復興支援事業調整業務
受入団体名
国際協力NGOセンター(JANIC)
Q1.NGOでインターンをしようとしたきっかけは何でしたか?
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NPO法人遠野まごころネット事務局 被災者と支援者をつなぐ活動(遠野市)

JOCVとしてボリビアで活動している際、リサイクルの推進を行っているNGOの環境教育プロジェクトに協力しました。配属先であった市役所のプロジェクトが進まない中で、NGOが地域住民と協力してプロジェクトを実施し、活動を広めていました。政治的な問題で行政のプロジェクトが進まない中、NGOが地域の為に活動している様子を見て、NGOに興味を持ち、日本の被災地でインターンとして活動することでNGOへの理解を深めたいと思ったことが一つ目の理由です。

また、出身地である静岡にも近い将来東海大震災が起きると言われていますが、東日本大震災の被災地で支援活動に携わることで、被災地の状況やニーズを把握し、自分の住む町で災害が起きた時に、地域の為に行動できるように備えておきたいと考えたことが二つ目の理由です。

Q2.インターンとしての経験(勤務状況、大変だったこと、嬉しかったこと等)と、経験を通して学んだことは何ですか?
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80の支援団体が集まる会議へ参加(陸前高田市)

岩手県沿岸部で支援にあたっているNGOのヒアリングへ同行や、支援団体が集まる会議に参加し、各団体の活動の様子や活動を通して見えてきた被災地の課題などについて把握しました。また、後方支援を行っているNPO法人の事務局のサポートを通して、被災者や現場で活動しているボランティアの声や、全国から届く支援者からの声を聞き、マッチングを行いました。

被災者や支援者からかかってきた電話に対し、どのような対応をすればよいか悩むこともありましたが、周囲の方のアドバイスを頂きながら対応することができました。活動中は宿舎でも事務的な仕事をする必要があり、オンとオフの切り替えができず、自分で気づかないうちに疲れをため込み、周囲の方に心配して頂くこともありました。支援活動において休息をきちんととることの大切さも実感しました。

被災者の方々の笑顔を見たり、感謝の言葉を頂いたりしたことを一番うれしく感じました。また、活動の拠点となっていた遠野市の方からのあたたかな声掛けに励まされることもありました。

私が活動した時期が、被災者の方々が避難所から仮設住宅へ転居された時期で、新しいコミュニティづくりに向けて問題を抱えている地域もありました。コミュニティを作ることは復興へのスピードをアップさせるのではないかと思いました。また、支援側も単独ではなく他の支援者と協力することで、より効率的で有効的な支援が行えると思います。日頃から身近な方との良い関係を築いていくことが大切だと改めて感じました。

Q3.この経験を今後どのように生かそうと考えていますか?
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被災した町の中心地で被災された大槌童謡を歌う会へ支援物資のお渡し(大槌町)

2012年4月より静岡県で中学校教諭として働く予定です。

今回の経験を通し、NGO・NPO活動が社会の中で果たす役割を理解しました。地元である静岡県内には1千以上のNPOがあり、中には今回東日本大震災の支援活動にも参加している団体もあります。今後は地元のNPO活動や、地域づくりにも関心を持って生活していきたいと思っています。

被災地の現状を伝えると共に、被災地で出会った多くのボランティアの姿を生徒、同僚の先生、保護者にも伝えていきたいと思います。また、自分たちの町の良さや課題を理解しておくことや周囲の人と良い関係を築いておくことは、大きな災害にあった際にも役立つことも伝えていこうと思います。

NGOやNPO活動の様子を伝え、特別活動や総合学習で地元のNPOとの関われる場を設定したり、進路指導では、職業選択の一つとして紹介していきたいと思います。

・帰国隊員進路情報ページ