NGO活動レポート

元子ども兵社会復帰プロジェクトを実施するNGOでパブリックリレーションと、現地プロジェクト運営・評価方法を学ぶ(セネガル共和国)

上原誠子  青年海外協力隊  22年度1次隊/セネガル共和国/エイズ対策

活動期間
平成24年9月25日~平成25年3月24日
活動テーマ
元子ども兵社会復帰プロジェクトを実施するNGOでパブリックリレーションと、現地プロジェクト運営・評価方法を学ぶ。
受入団体名
NPO法人テラ・ルネッサンス
Q1.NGOでインターンをしようとしたきっかけは何でしたか?
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協力隊参加前より、子ども兵や難民問題に関心を寄せておりました。アフリカでHIV/AIDSにアプローチしたいと考え、青年海外協力隊のエイズ対策隊員としてセネガルで2年間活動を行いました。配属先は青年省が管轄するセンターでしたが、運営資金の枯渇に直面していました。上位機関からお金がおりてこないため、思うように活動を展開できず、センター長は日々、UNFPA等のドナーに活動資金の援助を依頼していました。このような環境での活動を通じて、ドナーリレーション及び、パブリックリレーションの知識やそれらの事務作業の経験の重要性を感じるようになりました。

また、HIVに感染した人々のケアの難しさを痛感する2年間でもありました。クライエント自身がHIV/AIDSと共に生き、現実にある様々なリスクに対応する適応能力こそが、クライエントの生活を充実させる為には欠かせないと隊員時代に感じました。また、援助はクライエント一人ひとりが未来を作り出せるように環境を設定する装置であるべきだと感じました。よって困難な状況にある人々が、直面する様々なリスクに対応する能力(レジリエンス)を持てるように支援する方法を学びたいと考え、本制度に応募し、NGOでの活動を希望するに至りました。

Q2.インターンとしての経験(勤務状況、大変だったこと、嬉しかったこと等)と、経験を通して学んだことは何ですか?
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活動期間中はドナーリレーションやファンドレイジングに関連した部門で、スタッフの一員として、様々な仕事を担当させてもらえました。主な活動は京都本部での会員・寄付者管理業務でした。日常業務を滞りなく進める事はもちろんですが、新規支援者獲得の為に東京と京都において一般公開イベントを企画し、企画・準備段階から責任者として関わらせて頂きました。また、地方支援者の任意団体設立に関する準備では、入会パンフレットの作成、会員管理手続きの確立等に尽力しました。結果、団体会員の新入会を多くいただき、少人数体制で業務をこなす難しさや厳しさ以上の喜びを感じました。

さらに外部団体主催のPCM計画・立案及び、モニタリング・評価の研修に参加し修了しました。本研修で学んだ知識の現場実習として、2013年2月21日から3月4日までを海外活動期間と設定し、活動地域のウガンダ北部グル県において、元子ども兵社会復帰プロジェクトの第6期生に対し、心理社会調査を実施しました。

Q3.この経験を今後どのように生かそうと考えていますか?
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本活動を通して、ドナーリレーションやファンドレイジングに軸を置いて、国際協力に関われたらと考えています。またNGOの事務所内での勤務に限らず、NGOと市民の人々を結ぶ中間組織などでの業務にも本活動で得た経験が生かせるのではないかと考え、将来の就職先として考えています。

しかしながらNGOスタッフには自身の専門性を磨き続ける事はもちろんですが、マルチにそして柔軟に業務を遂行できる事が求められるため、財務や法務などの知識を身につける事もNGOスタッフになるためには重要であると感じるようになりました。よって当面は、会計やその他事務に関するスキルアップを目指し、学び続けたいと考えています。

・帰国隊員進路情報ページ