NGO活動レポート

ラテンアメリカに焦点をあてたNGOの多様な活動と現地での社会調査(日本、パラグアイ共和国)

小谷博光 青年海外協力隊19年度2次隊/パラグアイ共和国/野菜栽培

活動期間
2014年7月28日~2014年11月3日/2015年2月10日~2015年3月25日
活動テーマ
ラテンアメリカに焦点をあてたNGOの多様な活動と現地での社会調査
受入団体名
特定非営利活動法人 ミタイ・ミタクニャイ子ども基金
Q1.NGOでインターンをしようとしたきっかけは何でしたか?

青年海外協力隊員としてパラグアイに派遣された際、農村地域に滞在して農業高校の学生を対象に有機農業技術を教えていました。その縁で、帰国後から主にパラグアイの教育支援を行うミタイ・ミタクニャイ子ども基金(以下、ミタイ基金)の国内活動を少しずつ手伝うようになりました。そこで、ミタイ基金のNPO法人化業務にインターンとして関わることで、近い将来において自身がNPO法人等を設立する際の拠り所となる知識と経験にしたいと考えるようになりました。また、青年海外協力隊員として農村で家庭菜園の巡回指導をした際、栄養改善や収入向上等の側面から家庭菜園の効果を測定しようと試みましたが、正確に効果を測定することはできませんでした。しかし、ミタイ基金では、プロジェクトが行われる際に事前に入念なベースライン調査を実施することから、私は農村開発プロジェクトの効果を的確に測定する手法等の習得のため、ミタイ基金でのインターン活動を志望しました。

Q2.インターンとしての経験(勤務状況、大変だったこと、嬉しかったこと等)と、経験を通して学んだことは何ですか?
活動レポート画像

インタビュー調査の様子
(出典:ミタイ基金事務局)

活動レポート画像

スタディツアー参加者と住民によるPCM
(出典:ミタイ基金事務局)

私のインターンシップ活動は、国内事務所での活動とパラグアイでの活動に大別できます。横浜事務所では、特定非営利活動法人化申請業務やフェアトレード商品の開発と販売、スタディーツアーの実施補助等を行いました。その中でも、フェアトレード商品の開発のため、(株)良品計画担当者との打ち合わせに毎回参加し、パラグアイでの民芸品販売状況と日本の顧客のニーズをいかに近づけて商品を開発するかを探求し、商品の告知と宣伝記事作成等を通した効果的な宣伝方法を学ぶことができ、非常に貴重な経験を積むことができました。 パラグアイでは、スタディーツアーへの同行とプロジェクト開始前の社会調査を経験しました。スタディツアーでは、日本国内での渡航支援業務からパラグアイでの参加者の引率まで関わることができ、スタディツアーの一連の流れを良く理解することができました。また、スタディツアーに携わったことで、プログラム調整能力の向上と日本およびパラグアイにおける更なる人的ネットワークを構築することができたと思います。渡航前の細かなプログラム調整や現地での急な予定変更などにスペイン語で対処しようとすると、手間取ってしまうこともありましたが、ミタイ基金スタッフの助言により無事にインターン活動を遂行することができました。また社会調査では、農村部の農民および農業改良普及員を対象とした聞き取り調査に同行しました。インタビュー調査を通して、調査手法や農民との接し方を学ぶことができ非常に有益な活動でした。

Q3.この経験を今後どのように生かそうと考えていますか?

インターンで得た経験を基に、国際協力に関するイベント等を通じて、パラグアイだけでなく中南米全体に対する日本人の理解の促進と人的交流、学術交流に貢献したいと考えています。また、近い将来において新たな国際協力分野の団体設立を行う際に、今回の経験を基にして積極的な活動を行いたいです。

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