NGO活動レポート

国際医療支援NGOにて衛生環境改善に関するプロジェクトマネジメントのノウハウを学ぶ(日本、ブルキナファソ)

江田慶子  青年海外協力隊 2013年度3次隊/ブルキナファソ/コミュニティ開発

活動期間
2016年9月28日~2017年1月20日
活動テーマ
国際医療支援NGOにて衛生環境改善に関するプロジェクトマネジメントのノウハウを学ぶ
受入団体名
特定非営利活動法人 Future Code
Q1.NGOでインターンをしようとしたきっかけは何でしたか?
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NGO現地スタッフ

2年間コミュニティ開発隊員としてブルキナファソで活動をしました。配属先は地域の保健局で、主に住民に対する病気の予防などの啓発活動でした。一方、任期終了後もブルキナファソに貢献したいとの思いから、住民の病気予防のための啓発や女性の収入向上プロジェクトなどを行っているブルキナファソの現地NGO(ビ・ソンゴ協会)でも、職員の能力構築や組織運営強化などの支援活動を行いました。しかし、私の知識や経験の少なさから、上手く支援できないことも多くあり、歯がゆい思いをすることがありました。

そんな中、国際NGOであるFuture Codeの代表が同NGOが実施するプロジェクト開始前の調査のためにブルキナファソを訪問することになり、私も代表の現地視察において案内役として関与することがありました。この時一緒に調査などに携わらせてもらう中で、国際NGOが有する知識と経験に基づいたプロジェクトの進め方や調査の方法、現地関係者との交渉の仕方などに感銘を受けました。

私は将来、西アフリカの衛生環境改善に貢献するNGOで働きたいと考えていたため、国際医療支援を専門とするFuture Codeから衛生環境改善に関わるプロジェクトマネジメントを学びたいと考え、応募するに至りました。

Q2.インターンとしての経験(勤務状況、大変だったこと、嬉しかったこと等)と、経験を通して学んだことは何ですか?
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活動先での調査活動

インターンとしての活動は次の4つの活動でした。

1.マラリア予防プロジェクトの調査・実施
ブルキナファソはマラリアの感染地域であり、多くの5才以下の子どもたちがマラリアによって命を落としているということから、5才以下の子どもたちがいる家を1軒1軒個別に訪問し、啓発することによって蚊帳の設置・使用率を向上させる。

2.活動の分析と評価 活動の効果を評価するために、住民の蚊帳の使用に関して各項目をチェックするためのチェックシートを使い、住民の行動の変化を記録し、次の活動に生かすためにフィードバックを行う。

3.現地NGO職員の能力強化
上記の活動は現地NGOと連携して進められるように計画されており、現地NGO職員と一緒に活動を行うことで、現地NGO職員の能力向上にも繋げる。

4.広報用写真・動画の撮影・レポートの執筆など
上記プロジェクト中の広報として使われる写真・動画の撮影や、Future Codeの支援者に向けてのレポートの執筆などを行う。

プロジェクトの立ち上げから調査・計画・実施・評価の全ての段階に携わることができたのはとても大きな学びでした。特に、調査・評価シートの作成やマッピング手法を使った地図の作り方など、隊員時代にはできなかった専門的な技術も教えて頂いたことは貴重な体験でした。また、国際機関などとは異なる、NGOならではの強み・弱みなども知ることができました。資金力やネットワークにおいては課題も多いですが、組織が小さい分、何かあった時に即決できること、柔軟な対応が可能なことはNGOの大きな強みであると感じました。
同時に、約3カ月間、ほぼ毎日村を巡回していたため、住民の行動が実際に変わっていく姿を見ることができ、やりがいを感じました。

Q3.この経験を今後どのように生かそうと考えていますか?

帰国後は、フランスの大学院に進学し途上国の公衆衛生を学び、知識を深めたいと考えています。インターンでの実務経験があることで、机上の理論だけでなく、現場で感じた問題意識などをもとに研究することで、より深く学べると考えています。大学院卒業後は、西アフリカの衛生環境改善に貢献できるようなNGOで働きたいと考えています。

・帰国隊員進路情報ページ