【世界とつながる関西:串本町×トルコ】 ~エルトゥールル号遭難事故から130年 連続インタビューPart3 串本町の中学生(潮岬中学校・古座中学校)

さて、連続インタビューPart3は、なんと串本町の中学生の皆様にご協力いただきました!昨年、和歌山県串本町の姉妹都市青少年交流事業が8年ぶりに行われ、7月21日から7月29日までトルコのメルシン市へ7名の中学生が派遣されました。今回も串本町出身のJICA関西スタッフ楠原がインタビュアーとなり、そのうちの4名の中学生にトルコでの思い出や学びなど気になる事を聞いてみました!それでは中学生の皆さん、どうぞよろしくお願いいたします!

芦谷美沙希さん(左)と
杉本 奏さん(右)

潮岬中学校2人 西野 和希さん 柿本 優心さん
古座中学校2人 芦谷 美沙希さん 杉本 奏さん

Q1:トルコに行こうと思ったきっかけについて教えてください。

柿本優心さん(海に浮かぶ「乙女の城」(クズカレスィ))

西野 和希さん
僕は、家族がトルコから派遣された人たちをホームステイで2,3回受け入れていた為、今度は自分も行ってみたいと思い応募しました。

柿本 優心さん
私は家族で2回ぐらい海外旅行した事がありましたが、いつか一人で行ってみたいと思い応募しました。でも海外で自分の言いたいことが、ちゃんと伝わるのか不安がありました。

芦谷 美沙希さん
外国の人たちと交流してみたいという思いや、母に勧められたこともあり行こうと思いました。

杉本 奏さん
現地の治安や自分の英語力に不安があり、最初はあまり興味がありませんでした。しかし母や同じプログラムでトルコに行った知り合いに勧められて、行こうと思いました。

Q2:トルコではどんなことをしましたか?

柿本優心さん(ヌスレット機雷敷設艦の中の部屋で船員の人形と写真を撮っているところ)

西野 和希さん
ホームステイの家族と一緒にデパートに行きました。そこで韓国人がライブをしているのを見かけて、アジア人が世界中にいることを知りました。トルコ語は簡単な言葉しか話せませんでしたが、勉強して覚えていきました。

柿本 優心さん
私はトルコ派遣中に誕生日を迎えましたが、ホームステイ先の家族がサプライズでプレゼントやケーキをくれました。ケーキはとてもおいしかったです。トルコ語は、挨拶程度は勉強をしていたので、「おはよう」、「おやすみ」ぐらいは言えました。

芦谷 美沙希さん
皆で博物館や大きな洞窟、夜はマーケットに連れて行ってもらいました。「メルハバ(こんにちは)」など挨拶を勉強していきましたが、現地でもトルコ語を教えてもらい、会話もできました。

杉本 奏さん
ホームステイ先の家族と、トルコ料理を作りました。ニンニクヨーグルトとか、お肉とトマトをこねこねした料理とか。ニンニクヨーグルトは、ニンニク風味のヨーグルトみたいな感じでした。(笑)トルコ語は少し勉強していき、ホームステイ先のお父さんとお母さんに、「いただきます」や「ただいま」などのトルコ語を使っていました。

Q3:串本(日本)とメルシン(トルコ)で似ているところや全然違うと感じたことを教えてください。

西野 和希さん
海外の人は怖いと思っていたけど、メルシンの人は日本の人と同じくらいとても温かくて優しかったです。違うところは食文化。ご飯と一緒にジュースを飲んだり、調味料とかも全然違いました。辛さより甘い調味料が使われていることが印象的でした。

柿本 優心さん
外出の際、トルコの家の玄関では靴を脱いだり履いたりしていたので、そこは一緒なんだと思いました。全然違うところは、水が水道から直接飲めないところです。水道水が飲めないのでペットボトルの水を飲みました。

芦谷 美沙希さん
トルコ人はヒマワリの種を食べていたところが「違う!」と思った。ヒマワリの種には味がついていて、殻をむいて食べてました。似ているところは、人が優しかったところです。日本語で話しかけてくれたりもしました。

杉本 奏さん
違うと思ったところは、夜9時とか10時頃まで外にたくさん人がいたところです。ワイワイしていました!日が暮れるのも結構遅く、夜7時頃まで明るかったです。似ていると思ったところは、やっぱり人が優しかったことです。別れるときに、「あなたは私たちの家族の一員。またいつでも帰ってきてね」と言われました。

Q4:友達や後輩にもトルコに行くことをオススメしたいですか?

現地の洞窟の外での写真。芦谷美沙希さん(左)杉本奏さん(右)

西野 和希さん
一回は行った方がいいと思います。食文化と宗教の違いを感じておいた方がいい経験になるかなと思います。

柿本 優心さん
一回は行ってみたらいいんじゃないかなと思います。文化も食べ物も違うし、聞くよりも自分で見た方が楽しかったので。

芦谷 美沙希さん
人も優しいし、観光地もいっぱいあって、日本との違いも結構あるのでお勧めしたいです。観光地は現地にある「串本通り」が一番お勧めです。「串本通りへようこそ」と日本語で書かれています。

杉本 奏さん
私もトルコはお勧めしたいです。自分は語学力が身につきましたし、また英語が完璧でなくても、ジェスチャーや単語、翻訳機で十分に伝える事ができました。だから友達もたくさんでき、今でもやり取りをしています。

Q5:トルコに行って、自分が変わったところ・成長したところを教えてください。

西野和希さん(2018年8月、メルシン市から串本町を訪れた青少年団のジュレム・エイルルさんと、ウマイ・セジンさんのホストファミリーになったときの写真)

西野 和希さん
僕はトルコに行ったことで、皆より一歩進んだ経験ができたのかなと思っています。他国の人の事は、今までは他人事でしたが、今では親近感が沸くようになりました。トルコのイスタンブールに行ったときも、沢山の人が様々な言語で会話しているのを見て、興味深く感じました。

柿本 優心さん
私は英語の塾に通っていますが、これまで外国人と英語で話す機会はありませんでした。でもホームステイをして、自分が知っている事を英語で伝えられた時に、自分の語学力に自信がつき、もっと色々と挑戦したいと思うことができました。

芦谷 美沙希さん
今までは、ちゃんと英語を勉強し他国の人と会話をしたいという気持ちが全くありませんでした。しかしトルコに行ったことで、いつかもっと外国人たちと喋れるようになりたいと思うようになりました。現地ではほとんど翻訳機を使いながら喋っていたので、もどかしい思いがありました。

杉本 奏さん
私は、自国への興味が増した事です。現地の同級生くらいの子でも、政治や経済について自分の意見をしっかり持っていました。私が尋ねられたときは「分かりません」と答えたのですが、それ以来、自分が日本人であることを意識して生活するようになりました。

≫(楠原)皆さん、ありがとうございました。トルコでは、ホームステイ先との交流やトルコの食事を楽しんでいたみたいですね。「トルコ人は優しい」と皆が口を揃えるところも印象的でした。一方で、言語や文化の違いにも触れ、もどかしい思いなどもしたようですが、それを学びに変えてしまうその向上心には、こちらも刺激を受けました。
この派遣事業は、前回の田嶋町長のインタビューでもご紹介いただいた通り20年以上続いています。串本町は、皆さんのような経験をされた方がたくさんいることが町の魅力につながっているのだと感じます。
さて串本町の方々への連続インタビューは今回が最後です。次回は、串本町出身の私(楠原)が記事を書かせていただきます。