フィジーにおける地域研修の実施について
2019年11月29日
現在、当機構JICAでは「太平洋地域ハイブリッド発電システム導入プロジェクト(広域)」を沖縄県の企業を中心として取り組んでいます。
本プロジェクトでは、大洋州の5か国、フィジー、ツバル、キリバス、ミクロネシア、マーシャルを対象に、再生可能エネルギー(以下、RE)の導入状況等を踏まえたディーゼル発電機(以下、DG)の適切かつ経済的な運用・維持管理に加えて、REの大量導入を踏まえた計画手法、太陽光発電システムの維持管理を支援し、DGとREによるハイブリッド発電システムの導入を推進しています。
今回、本プロジェクトの一環としてフィジーにおいて第1回地域研修を開催しましたのでお知らせいたします。
太平洋諸島電力協会の本部があるフィジーは、太平洋地域の電力事業を牽引する立場にあり、ハイブリッド発電システムが持続的に普及していくための南南協力の拠点となるポテンシャルが確認されています。本研修ではフィジーの政府機関、電力会社職員がトレーナー(講師)となり、他4か国の技術者に対してハイブリッド発電システムに関する必要なノウハウ、技術、運用維持管理について講義を行うと共に、機材を用いての実技指導も行われました。本取り組みは5か国のエンジニアが一堂に会し意見交換を行う絶好の機会となり、今後も年1回のペースで実施していく予定です。
開催日程
- ディーゼル発電設備研修:2019年11月18日~11月22日
- 再生可能エネルギー研修:2019年11月25日~11月29日
開催場所
ラウトカトレーニングセンター(フィジー電力会社所有施設)
参加者
- ディーゼル発電設備研修
フィジーからトレーナー9名、ツバルから2名、キリバスから2名、ミクロネシア4州から7名、マーシャルから4名の総勢24名のエンジニアが研修に参加。
- 再生可能エネルギー研修
フィジーからトレーナー9名、ツバルから4名、キリバスから3名、ミクロネシア4州から7名、マーシャルから5名の総勢28名のエンジニアが研修に参加。
研修内容
ディーゼル発電設備研修
- 1日目
- 開校セレモニー
トレーニングの目的と安全
DGの基本原理について
レセプション
- 2日目
- 運用手順(日常点検など)
トラブルシューティングについて
- 3日目
- 需給管理、EDCについて
Vuda発電所、コントロールセンター視察
- 4日目
- ハンズオン研修
保守点検、機器の使い方について
- 5日目
- 機械、電気の点検について
閉校セレモニー
再生可能エネルギー研修
- 1日目
- 開校セレモニー
再生可能エネルギーについて
- 2日目
- 周波数変動、電圧変動について
- 3日目
- 実地訓練
3.5kW太陽光発電設備組み立て
- 4日目
- 系統への影響の対策
RE統合ロードマップの計画手法
- 5日目
- コントロールセンター視察
システムの設置と試運転
閉校セレモニー
フィジー側から歓迎の儀式
講義風景
DGハンズオン研修(絶縁抵抗測定)
研修員による太陽光発電パネルの設置研修
National Control Centerを視察
フィジートレーナーの講義
講師へ感謝状、研修員へ修了証を発行
フィジー関係者によるお別れの歌