理事長あいさつ・活動内容

ごあいさつ

【画像】2022年4月1日付で、前理事長北岡伸一の後任として、理事長に就任いたしました。

現在、世界はいくつもの危機におそわれています。ロシアによるウクライナ侵攻は、ウクライナ国土の破壊と多数の死傷者をもたらし、かつてない数の人々が難民ないし国内避難民となっています。この戦争と人道上の危機という形で、自由主義的国際秩序は今世紀最大の挑戦にさらされています。

新型コロナウイルス感染症はなかなか収束せず、そのなかで気候変動に由来するとみられる災害も世界各地で頻発しています。また、1月のトンガの火山噴火・津波被害などのような地殻変動による自然災害も深刻な被害を生み出しています。

パンデミックのさなかにウクライナ侵攻のような地政学的危機が発生し、世界経済にも大きな影響が生じています。このような現在進行中の複合的危機は、全人類への脅威ですが、途上国の経済社会、とりわけ脆弱層に対する甚大な影響をもたらしています。

このような情勢下、国際協力の重要性はかつてないほどに高まっています。我が国は、開発協力大綱に掲げるように、政府開発援助(ODA:Official Development Assistance)を中心とする開発協力を通じ、国際社会の平和と安定及び繁栄の確保に、より一層積極的に貢献していくことが必要です。特に、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP:Free and Open Indo-Pacific)」を念頭に、自由・民主主義・法の支配・海洋の自由といった普遍的価値を守り、さらに広めていくために、関係国との協調を主導していくことが一層重要になっています。

JICAは、日本のODAの中核を担う実施機関として、開発途上地域の経済及び社会の開発、復興、経済の安定に寄与することを通じて、国際協力を促進し、我が国及び国際経済社会の健全な発展に貢献する役割を担っています。

具体的には、「質の高い成長」と「人間の安全保障」の推進をミッションとして掲げ、開発途上地域の経済成長の基礎及び原動力の確保、開発途上地域の人々の基礎的生活を支える人間中心の開発の推進、普遍的価値の共有、平和で安全な社会の実現などの課題に重点的に取り組んでまいります。

また、地球規模課題への取り組みを通じた持続可能で強靭な国際社会の構築や、多様な担い手と開発途上地域の結びつきの強化、外国人材受入れ・多文化共生への貢献、JICA 開発大学院連携やJICA チェア(日本研究講座設立支援事業)を通じた親日派・知日派リーダーの育成といった新たな課題にも積極的に取り組んでまいります。

JICAはこれらの取り組みを通じて、2030年を期限とする「持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)」の達成にも包括的に貢献していきます。

理事長として、相手に寄り添い一緒に考えるという伝統的なJICAの姿勢を引き継ぎ、「信頼で世界をつなぐ」というビジョン実現のために尽力してまいります。より一層のご理解とご協力を賜れますようお願い申し上げます。

2022年4月1日
国際協力機構 理事長
田中 明彦

北岡前理事長(2015年10月〜2022年3月)の活動内容はこちら

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