「エストニア-JICAネットワーキングセミナー:Society 5.0 for SDGsの国際展開 -開発協力のデジタル・エコシステムの共創-」を開催!
JICAデジタルトランスフォーメーション推進タスクフォース(DXTF)初の共催イベント
2020年2月10日
概要
- セミナー名:エストニア-JICAネットワーキングセミナー Society 5.0 for SDGsの国際展開 -開発協力のデジタル・エコシステムの共創-
- 開催日:2020年2月10日(月)
- 共催:エストニア政府、(独)国際協力機構(JICA)
登壇者
- ユリ・ラタス エストニア共和国首相
- マイリス・レップス エストニア共和国教育研究大臣
- 北岡元 駐エストニア特命全権大使
- 山田順一 JICA理事
- エストニア共和国のデジタル関連企業
(注)当日は86人が参加
背景・目的
- 近年では、携帯電話の普及や人工知能(Artificial Intelligence:AI)などの技術革新により、これまで実現が困難だった開発途上国の諸課題を解決するための活動が、デジタル技術・手法を用いることで可能となってきています。
- 日本の産業界においても、日本経団連がSociety 5.0 for SDGs、すなわちデジタル技術・手法を活用して持続可能な社会を実現していく構想を提唱するなど、取組が本格化しています。
- エストニア共和国は、2000年頃から世界に先駆けて電子政府の取組を開始し、今や全世界に対して電子政府普及のための支援やアドバイスを行うなど、デジタル先進国の地位を確立しています。
- 本セミナーは、国際協力を通じた開発途上国のデジタルトランスフォーメーションを推進するため、エストニアと日本の民間、公的セクターのパートナーシップを強化する目的で、エストニア政府とJICAが共催したものです。
概要
- セミナーでは、エストニア共和国のユリ・ラタス首相が開会挨拶をされ、「世界のデジタル化の支援に向けて、今後一層、エストニアと日本の企業間の協力に大きな期待を寄せる」と発言されました。続いて、JICAの山田順一理事が、JICAが2019年12月1日付で北岡理事長直轄のデジタルトランスフォーメーション推進タスク(Digital Transformation Task Force:DXTF)を設置したことや日本経団連との共創などのJICAの取組を紹介するとともに、セミナーの目的を説明しました。北岡元駐エストニア特命全権大使からは、エストニア共和国と日本の関係についてご講演いただきました。エストニア共和国のマイリス・レップス教育研究大臣より、エストニアの教育分野におけるデジタル化の取組が紹介されました。
- その後、セミナーでは、エストニア企業15社から、電子政府、教育や保健などの社会サービスのデジタル化、スマートシティなどについて自社の技術や取組が紹介され、参加した日本企業23社との間で意見交換を行いました。エストニアでは、結婚、離婚、不動産売買以外はオンラインで行政手続きが可能なデジタル社会が構築されており、幼児教育課程からデジタル社会に対応したカリキュラムを用意し、保健分野でも処方箋をデジタル化するなど、徹底したデジタル化が行われていることが強調されました。官民それぞれの機関が一体となって「デジタル・エコシステム」を共創することで、市民の立場にたって利便性を高めていくことが、開発途上国を含む各国で行政手続きや社会サービスのデジタル化を推進していく上で重要であることを認識するセミナーとなりました。
山田理事とラタス首相の歓談の様子
セミナーの様子