ジェリコ市水環境改善・有効活用計画

背景と目的

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汚泥をワディ(涸れ川)に投棄するバキュームカー

ジェリコ市及びその周辺地域は海抜マイナス200〜320メートルに位置し、市街地から排出される汚水が流れ出にくい環境にあります。各家庭の汚水槽から地下に汚水が浸透したり、バキュームカーが涸れ川に汚水をそのまま投棄する等により、衛生環境の悪化のみならず土壌や地下水の汚染といった深刻な環境問題が懸念されています。パレスチナでは降雨量が少なく、ジェリコ・ヨルダン渓谷でも地下水を利用しているため、地下水の汚染は農業や生活に深刻な影響を及ぼしかねません。

本プロジェクトは、日本の優れた下水処理技術を有効活用して、主要な水源である地下水の汚染を防ぐとともに、地域住民の生活・衛生環境を改善することを目的として、ジェリコ市に下水を収集して処理する下水処理施設を建設するものです。

事業概要

  • 贈与契約(G/A)署名日:2011年2月28日
  • 供与限度額:26.5億円
  • プロジェクトサイト:ジェリコ市
  • 実施機関:パレスチナ水利庁(Palestinian Water Authority:PWA)
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署名式の様子

省エネ等に優れた日本の技術を活用した資源循環型の下水処理施設を建設します。

具体的には、

  • 下水処理場の建設
  • 汚水を収集するための配管
  • 水質試験器具,施設で用いる電力供給用の太陽光パネルなどの供与

を行います。

このプロジェクトを通じ、適切な水処理による環境改善や、処理水の利用による農業生産性の向上などが期待されます。日本の技術を活用していることも本プロジェクトの特徴です。

リンク/参考資料