ナイジェリア向け無償資金贈与契約の締結:バイオセーフティ・レベル3 の検査施設建設により、感染症対応能力の強化に貢献

2019年4月10日

署名式の様子

国際協力機構(JICA)は、4月9日、アブジャにて、ナイジェリア連邦共和国政府との間で「ナイジェリア疾病予防センター診断能力強化計画」を対象として15億8,000万円を限度とする無償資金協力の贈与契約(Grant Agreement: G/A)を締結しました。

本案件は、ナイジェリア疾病予防センター(Nigeria Centre for Disease Control:NCDC)の国家標準検査室敷地内にバイオセーフティ・レベル(BSL)3 (注1)の封じ込め検査施設等を設置するものです。本案件により、感染症対応及びサーベイランス機能体制の強化を図り、もって同国の包摂的かつ強靱な保健・医療システムの整備に寄与することが期待されています。

案件の詳細は以下の通りです。

【案件基礎情報】
国名 ナイジェリア連邦共和国
案件名 ナイジェリア疾病予防センター診断能力強化計画(The Project for Strengthening the Diagnostic Capacity of Nigeria Centre for Disease Control)
実施予定期間 40ヵ月(詳細設計・入札期間含む)
実施機関 連邦保健省/ナイジェリア疾病予防センター
対象地域・施設 連邦首都区(アブジャ)
具体的事業内容(予定) (1) 調達機器・施設等の内容:
【施設】検査・研究棟(BSL3検査室3室及び付帯するBSL2 基本検査室3 室、バイオバンク施設等)
【機材】BSL3 及び2 検査施設:バイオセーフティ・キャビネット、滅菌器、遠心機、超遠心機、ディープフリーザー、実験台他
(2) コンサルティングサービス:詳細設計、入札補助、施工・調達監理。(ソフトコンポーネントとして)BSL2・BSL3 検査室の空調換気設備、特殊機材、感染性廃液排水処理設備運転・維持管理に係る技術指導

(注1)バイオセーフティ・レベル(Biosafety Level:BSL):微生物・病原体等を取り扱う施設の格付け。1~4のレベルがあり、数字が大きいほど、リスクの高い病原体などを扱うことができる。