ペルー向け地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)討議議事録の署名:山地森林生態系保全のための統合型森林管理システムモデル構築に向けた研究を支援

2021年10月4日

国際協力機構(JICA)は、9月29日、リマ市にて、ペルー共和国政府との間で、地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS)(注)「アンデス-アマゾンにおける山地森林生態系保全のための統合型森林管理システムモデルの構築プロジェクト」に関する討議議事録(Record of Discussions:R/D)に署名しました。

本案件は、ペルー南部のアンデスからアマゾンに至る地域において、時系列での土地利用の変化、森林減少・劣化の定量的評価、火災かく乱後の森林回復プロセスの評価、加えて水資源モデルを用いたランドスケープ最適化システム(土地利用と水資源の需要・供給の最適化を図るもの)を開発し、それらの科学的根拠とコミュニティの社会経済的状況を考慮した森林管理システムモデルを開発・適用することを目指しています。これにより、住民による森林生態系サービスの保全と持続的な利用を図り、山地森林生態系の保全と持続可能な利用を促進することが可能となります。

案件の詳細は以下のとおりです。

【案件基礎情報】
国名:ペルー共和国
案件名:アンデス-アマゾンにおける山地森林生態系保全のための統合型森林管理システムモデルの構築プロジェクト
実施予定期間:5年間
ペルー側実施機関:ラ・モリーナ国立農科大学(UNALM)、農業開発灌漑省森林野生動物庁(SERFOR)
国内協力機関:国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所他
対象地域:クスコ、プーノ、アプリマックの3州

(注)地球規模課題対応国際科学技術協力(SATREPS:Science and Technology Research Partnership for Sustainable Development)とは、環境・エネルギー、生物資源、防災および感染症等をはじめとする地球規模課題に対応し、開発途上国の自立的、持続的な発展を支えるため、日本と開発途上国の大学・研究機関等が連携し、新たな技術の開発・応用や新しい科学的知見獲得のための共同研究を実施するものです。これにより、課題解決を進めるとともに、開発途上国の大学・研究機関等の研究水準の向上と総合的な対処能力の強化を行うことを目指しています。なお本協力は国立研究開発法人科学技術振興機構(Japan Sciene and Technology Agency:JST)と一緒に実施しています。

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