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【実施報告】広島県立教育センター・JICA中国連携「国際教育-『SDGsの達成に向け、多様性を受容し、共生につなぐ授業づくり』講座」

2022年9月8日

異文化理解のワークショップ

ブラインドサッカーを体験中

日時:2022年8月4日(木) 9:30~16:30(内、10:30~12:00、13:00~14:10をJICAが担当)
場所:広島県立教育センター(広島県東広島市八本松南1-2-1)
主催:広島県立教育センター
協力:JICA中国

広島県立教育センターがJICA中国と連携して実施する本研修は、今年度で12年目をむかえました。今年は「持続可能な社会を実現するグローバル人材の育成に向けて、ESD(持続可能な開発のための教育)の視点による国際教育の授業づくりの実践的指導力を身に付けるとともに授業づくりの基盤となるグローバルな視野を広げる」ことを主なねらいとして開催され、行われました。広島県内の小、中、高、特別支援学校に勤務される19名の先生方がご参加下さいました。
午前中は異文化理解をテーマに、文字が読めない・読めても内容が理解できないというワークショップを行い、広島県JICAデスクの羽立推進員から青年海外協力隊の体験談もお話しました。羽立推進員は、ガーナの盲学校でPC操作を教える傍ら、ブラインドサッカーを通じて生徒同士の交流を深める活動を展開しました。盲学校でのコミュニケーションの難しさ、日々の暮らしではアジア人として民族的にマイノリティの側に立ったこと、そして新型コロナのニュースが世界に広まる中で受けた差別など、自身が少数派として体験した事柄や想いを赤裸々に語ってくれました。異なる価値観に触れること、そしてそれを受容し共生する社会について、考える時間となりました。

持続可能な社会を自分事にするために

「ひとこと多い張り紙」を作成

午後はSDGsをテーマに2つのアクティビティを行いました。SDGsが目指すのは、持続可能な環境と社会を保ちつつ、経済成長も諦めない社会です。本当にそんな社会の実現が可能なのか、グループ対抗の「魚釣りゲーム」に参加していただく中で、考えていただきました。また、世界共通の目標であるSDGsを日常的に意識するために「ひとこと多い張り紙」*を完成させるアクティビティも行いました。先生方が日々接している児童・生徒は、これからの持続可能な社会を構築する担い手でもあります。子どもたちが様々な問題を自分事にするには、どう伝えたら良いか、アクティビティに参加しながら先生方は熱心に考えていました。
学校現場が多様化し、先生方が学ぶべき課題が次々と増えていく中でも、広島県立教育センターは国際教育の意義とその視点を重要視して下さり、地域の様々な機関との連携を通じて現場の先生方へ多くの有益な情報と学びの機会を提供されています。
JICA中国はこれからも、広島県立教育センターをはじめとする各地の教育機関との連携を通して、現場で活躍する先生方のサポートに尽力していきます。

*「ひとこと多い張り紙」は、NPO法人国際協力NGOセンター(JANIC)がSDGs(持続可能な開発目標)の理解促進のため提供しているツールです。詳細は以下をご参照ください。