秋田大学とJICAが資源分野の連携協定を締結−資源分野の人材育成に向けた協力強化−

2019年5月24日

署名式の様子

国立大学法人秋田大学と国際協力機構(JICA)は5月23日(木)、資源分野の連携協定を締結しました。両者は2013年に5年間の連携協定を締結しており、これまでの実績を踏まえて、更に5年間の協定を更新するものです。

資源開発は強力な成長戦略の礎となり得ますが、それを持続可能な経済社会発展に繋げるためには、関連インフラの整備に加え、技術者育成や関連政策・法整備などが必要です。日本は、国内の鉱山開発を通じ、近代化の過程の中で成功と課題の双方の経験を積み重ねてきました。我が国の知見を活用し途上国の発展に繋げるため、JICAは国内で唯一「国際資源学部」を擁し、鉱山開発にかかる研究と人材育成に長い歴史を持つ秋田大学との連携を行ってきました。

特に、2014年から開始した「資源の絆」プログラムは、資源ポテンシャルに富む途上国からの留学生の受入れを通じて、これら留学生の能力強化及び、日本の大学院や企業と連携した人的ネットワークの強化を図ることで、途上国の鉱業開発を支援するとともに、資源の安定確保に貢献しています。秋田大学は「資源の絆」プログラムの中核的な実施機関であり、鉱物資源分野の留学生受入れ人数は国内トップの実績(12か国より23名の受入)となっています。

また、JICAは日本の近代化の開発経験と、戦後の援助実施国(ドナー)としての知見の両面を学ぶ「JICA開発大学院連携」を推進していますが、資源分野でも今後一層の取り組みを強化します。

今回の連携協定の更新により、双方の長所を生かした資源分野の国際協力事業が、より長期的かつ戦略的な視野で実施され、「資源の絆」がより強化されることが期待されます。