JICAボランティア ソロモン日記(22)

2019年4月12日

青年海外協力隊・藤山 慎平(サッカー)

こんにちは!

ソロモンの国民的スポーツといえばサッカー。一番の娯楽といえばサッカー。ボールがあればサッカー。なくてもサッカー。とりあえずサッカー。

ソロモンの人たちはみんなサッカーが大好きです。今回はそんなソロモンのサッカー事情と私の活動について紹介したいと思います。

私の活動について

配属先であるソロモン諸島サッカー連盟(Solomon Islands Football Federation:SIFF)は、サッカー競技の普及振興、国内大会の運営、代表チーム活動、指導者育成などを行っています。

私は主に代表チーム活動に携わっており、現在は男子17歳以下代表チームのコーチをしています。昨年(2018年)には、OFC Men’s U-16 Championship(大洋州地域の男子16歳以下の国際大会)がソロモンで開催されました。スタジアムいっぱいの観客の声援を受けたチームソロモンは準優勝することができ、2019年に開催されるFIFA U-17W杯の出場権を獲得できました。

若い世代とはいえ、国を代表するチームで活動することにプレッシャーを感じましたが、本当に多くの人々が応援してくれたので心強くもあり、良い緊張感で大会を楽しめました。

試合前日の期待や不安、ロッカールームでの緊張感、国歌斉唱、ゴール後の割れるような歓声、PK戦での張り詰めた空気、W杯出場決定が決まった瞬間など、ピッチから見た光景や肌で感じた雰囲気は一生忘れることはないでしょう。選手たちも同じように感じて、今後に繋げていってくれればと思います。

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ゴール後の様子

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W杯出場決定後の記念撮影

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ゴールを祝うサポーター

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スタジアムを埋め尽くすサポーター

活動以外も“サッカー”

ソロモンのサッカー隊員は活動以外に、休みの日に何をしているかというと、もちろんサッカー。配属先スタッフを中心に構成されている社会人チームで草サッカーをしています。相手はコミュニティや企業などのチーム。ソロモンのあらゆる組織にサッカーチームがあり、本当に多くの人がサッカーをしています。

草サッカー終わりには、そのままバーベキューがお決まり。「あのプレーはどうだった」「来週はリベンジだ!」と試合を振り返りながら夜遅くまで飲み明かすことも。

大人になってもボールを蹴ることを楽しみ、それを家族が応援し、時には子どもや奥さんも混ざってプレーする。終わったら家族でごはんを食べて帰宅。サッカーが根付いた生活がソロモンでは珍しくはありません。

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草サッカーの大会後の記念撮影

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バーベキューの準備の様子

ソロモンサッカーの課題

毎日、どこかしらでサッカーをしている人たちを見かけますが、備品や場所が圧倒的に不足しています。サッカーのスパイクを履いてプレーしたことがない子どもは多く、サッカーがしたくてもできていない子どもがたくさんいます。

そんな子どもたちへの支援も配属先であるSIFFの役目の1つなのですが、様々な問題を抱えて手が回っていないのが現状です。「サッカーを楽しみたい」と思う人ならば、誰でもできる、それが本来の姿であるべきだと思います。

残りの任期で私にできることは限られますが、1人でも多くの子どもが「サッカーを楽しめる」環境の整備に力を注ぎ、ソロモンのサッカー界に貢献します。

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地域のチームにボールを寄付した時の様子

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サッカーイベントでの集合写真