2024年3月帰国 青年海外協力隊 稲嶺 萌恵(沖縄市)
派遣国: ボリビア
職種: 小学校教育
派遣期間: 2022年7月~2024年3月
配属先: オキナワ日本ボリビア協会
略歴: 通信制大学にて小学校教員免許を取得。県内の公立小学校にて約10年間勤務後,現職教員参加制度にてJICA協力隊へ参加。
- 活動内容:
- 沖縄県系移住者により設立されたオキナワ第一日ボ学校にて、日本語教育と道徳教育及び日本(沖縄)文化の継承を行った。
①日本語教育としては、小学3年生から6年生までの16名が所属する学級の担任として日常会話やひらがな、カタカナの読み書きを指導した。
②道徳教育としては、担当学級で道徳の授業を行ったり、全校集会で礼儀や思いやり、感謝などの道徳的価値について講話を行った。
③日本(沖縄)文化の継承としては、地域の豊年祭や学校の発表会に向けて児童生徒へマミドーマや鳥刺舞、エイサーを指導した。

※後列右端が稲嶺さん。
インタビュー
- 1.任地の気候や食べ物、生活環境などを教えてください。
- 任地のオキナワ移住地は年中暖かく、年に数日は厚手の上着を羽織る日もありましたが、ほぼ半袖で過ごせました。食べ物は,牛肉の串焼きや落花生スープなどのボリビア料理も、日本米に味噌汁、巻き寿司や沖縄そばなどの日本食もよく食べました。また、県系の方が営む商店では日本語で買い物ができ、言葉の不自由なく生活できました。
- 2.活動にあたり特に困難だったことやそれを克服していった事例があれば教えてください。
- 特に困難だったことは、自分の考えを同僚の先生方に伝えることです。任地では自分の考えの方が間違っているのではないかと、なかなか思いを伝えられませんでした。けれど、沖縄の友達や協力隊の仲間に相談したことで勇気をもらえ思いを伝えることができました。
- 3.楽しかったことを教えてください。
- 楽しかったことは、日本語の授業をしたことです。意欲的に日本語を学べるような教材を探したり作ったりすることは大変でしたが、子どもたちが授業を楽しんでいた時はとても嬉しかったです。また,歌や踊りの好きなボリビアの子どもたちと,日本語の歌を歌ったり踊ったりするのもとても楽しかったです。
- 4.失敗談を教えてください。
- 私の失敗は、失敗を恐れて行動できなかったことです。児童生徒の日本語能力の向上や日本人的資質の育成のために、学校や地域で新たな取り組みを企画・実践したいと考えていました。しかし、色々考えすぎて実施するのに時間がかかったり,失敗を恐れて結局実践できなかったりすることがありました。
- 5.活動でうまくいった事例を教えてください。
- 配属校へ赴任して半年経った頃から月に1度程度、同僚の先生方と日本語の授業について研修会を行いました。すると、先生方の間で日本語の文法や教え方についての会話が増えたり、先生方から授業のアイディアをもらえたりしました。
- 6.その他印象に残ったことなどあれば教えてください。
- 日曜日にはゲートボールに参加させてもらったり、夏休みにはデイサービスのボランティアをさせてもらったりしました。そこで、県系一世のおじいおばあとユンタクしていたらすっかり沖縄に戻った気分になりました。おじいおばあの移住当時の話などはとても興味深かったです。
- 7.2年間のボランティアを漢字一文字で!(その理由もお願いします)
- 郷。オキナワ移住地で、沖縄から移住してきた方々やその子孫の方々と出会い、豊年祭や沖縄角力大会などの行事に参加させてもらいました。そして、ウチナーンチュのたくましさと温かさ、沖縄文化の魅力を改めて感じることができました。
- 8.これから海外に出ようとしているウチナーンチュに一言。
- 「イチャリバチョーデーの心を持っているウチナーンチュは、世界のどこへ行っても受け入れられるさあ」とボリビアのウチナーンチュが話していました。ウチナーンチュとして自信を持って世界へ羽ばたいて下さい!