2023年月8派遣 青年海外協力隊 柿本 文（派遣前勤務地：うるま市、岡山県備前市出身）
略歴：
2009年3月 岡山県玉野光南高等学校普通科 卒業
2014年3月 琉球大学教育学部沖縄島嶼教育コース 卒業
2015年4月〜2023年7月 沖縄県教育会（沖縄市立泡瀬小学校・竹富町立古見小学校・うるま市立中原小学校）
- <任地での活動>
- 派遣国： ボリビア
職種：小学校教育
配属先：オキナワ日本ボリビア協会
活動内容：
1. 幼稚園から中学校3年生の児童・生徒を対象に、体育や三線、また日本語の授業への支援と協力を行う。
2. 放課後のクラブ活動やスポーツ大会等の各種学校行事の支援を行う。
3. 西語部（午前）の教員や児童生徒を対象に、日本の教科指導方法等を紹介しつつ、教育の質向上の支援を行う。
4. ボリビアにある沖縄県民によって開拓された移住地「コロニアオキナワ」にあるヌエバ・エスペランサ校をメインに活動場所とする一方、第一移住地に位置する第一日ボ学校との連携を図った活動を行う。
派遣期間：2023年8月～2025年3月
インタビュー
- 1．志望動機
- 地球の裏側に、沖縄の文化やうちなーぐちを今も大切に伝えながら、生活している町があることを大学の同期から聞き、沖縄が好きな私は、その場所に行ってそこの生活や子どもたちはどんな生活をしているのかに興味を持ちました。沖縄の子どもたちと「コロニアオキナワ」の子ども達と違う所があるのかや、自分の好きな沖縄の文化を「コロニアオキナワ」の子ども達と一緒に学習したいと思い志望しました。自分が沖縄の教育に携わって、6年になった時に今なら「コロニアオキナワ」の学校に行って役立てると思い、応募しました。沖縄や日本の文化、言葉を一緒に学習し、「コロニアオキナワ」の子ども達が沖縄に行きたいと思ってもらえるような授業作りをしたいです。
また私が世界に出ることで、沖縄の子どもたちが世界に目をむけ、グローバルな視点で物事を考えることができるように、任国の小学校と在籍している小学校の子どもたちをオンラインや手紙などで繋いでいきたいと思います。戻ってきた時には、同僚の先生方にも協力隊の経験を伝えていきたいです。
- 2．JICA海外協力隊に参加するために何か準備はしましたか？
- 沖縄の文化を伝えるために三線を習ったり、日本の文化を伝えるために着付け教室に通いました。独学で、スペイン語の勉強もしました。また、JICA海外協力隊に参加した方々と連絡を取り、活動内容や活動する上で大切なことを教えてもらいました。
- 3．派遣前訓練はどうでしたか？
- 同じ志を持った人たちが集まっているため、何のために海外協力隊に行くのかということを語り合うことで、自分のやりたいことがより明確になりました。言語訓練では、自分が行き詰まった時や仲間が行き詰まった時にお互いに支え合えたことで、これからの派遣生活においても助け合える仲間に出会うことができました。大人になってこんな仲間に出会えると思っていませんでした。とても充実した濃い、2ヶ月でした。
言語訓練では、小人数（2人）で自分たちのペースやレベルに合った教え方を担当の先生がしてくれたため、当初は喋れない状態でしたが、2ヶ月後には自分の言いたいことは簡単なスペイン語で伝えることができるようになりました。教え方では、なぜ私が理解できていないのかを考えて、色んな伝え方、教え方をしてくれたことが、これからの教師生活のなかで自分も担当の先生のように子どもたちに丁寧に教えていこうと改めて思わされました。またどの先生も、スペイン語で話かけてくださる環境を作ってくれたことが、スペイン語能力の成長に繋がりました。本当に感謝しかありません。
- 4．これから派遣先でどういう活動をしていきたいですか？
- 大切にしたいのは、子どもたちの気持ちと地域の方や保護者の沖縄の文化を伝えていきたいという気持ちのバランスを考えた活動をすることです。大人の気持ちを大切にしすぎると子どもたちが楽しみながら学ぶことができないからです。1番は、子ども達が楽しみながら学習できる授業づくりをする。その上でアイデンティティの形成につながる移住学習や沖縄の文化についての学習では、地域の方や保護者の方の力を借りながら授業を行う。沖縄や日本の文化、言葉を一緒に学習し、「コロニアオキナワ」の子ども達が沖縄に行きたいと思ってもらえるような授業作りをしたいです。
また、「コロニアオキナワ」の子どもたちと中原小学校の子どもたちをオンラインで繋げる活動もしたいと思います。それは、「コロニアオキナワ」の子どもたちにとっては、日本語を学びたい意欲に繋がり、中原小学校の子どもたちにとって、「ニッケイ人について知る」、「世界とつながる」きっかけをもつことができるからです。中原小学校の子どもたちが世界へ目を向けられる活動をしたいと思います。
- 5．今の気持ちを漢字一文字で！
- 「結」これから日本・沖縄とコロニアオキナワを繋ぐ活動をしたいです。
- 6．その他、感想、メッセージ等ありましたらお書きください。
- JICA沖縄の方々と表敬訪問の際にお話をしたり、表敬訪問の挨拶を各自治体ですることで、自分の活動が沖縄県教育の役に少しでも立てれば嬉しいと感じるようになりました。自分の活動を紹介することがあまり得意ではありませんが、学校での通信の発信やJICA沖縄での発信を通して、少しでも多くの人に「ニッケイ人」や「世界のウチナーンチュ」について知ってもらえる機会を作っていきたいと思います。
