JICAウクライナ:モルドバ工科大学と「日本の近代化」に関する特別講義を開催

2021年11月30日

2021年11月26日、JICAとモルドバ工科大学(Technical University of Moldova:UTM)の共催により、「経済成長と日本式経営」をテーマとしたオンライン特別講義が開催されました。舟橋學 国際大学国際経営学研究科准教授(JICA国際協力専門員)を講師に迎え、モルドバ工科大学の学生及び教員を中心に、合計100名以上の参加を得て実施されました。

冒頭、モデレーターを務めたUTMの経済工学・経営学部長Dr. Rafael Ciloci教授から「本講義は、第二次世界大戦後の日本の経済発展を牽引した日本式経営を学ぶ貴重な機会。モルドバ側の参加者には多くを学んで欲しい」と挨拶がありました。続いてJICAウクライナの杉本首席駐在員よりJICAチェアの概要およびDVD教材「日本の近代化を知る7章」を紹介した後、舟橋准教授による講義が行われました。今回の講義は、船橋准教授の解説と共に、DVD教材「第4章:経済成長と日本式経営(伊丹敬之・国際大学学長)」の一部視聴も行われ、「日本企業における従業員の役割」、「日本式イノベーションの特性」、「日本式労働生産性向上アプローチ」など重要なポイントに関し事例を用いた解説があり、参加者の興味を引いていました。

質疑応答では、モルドバ側参加者と舟橋准教授との間で「勤勉な日本人の労働慣習はどこから来るのか」、「モルドバにおけるカイゼンの適応可能性」、「教育機関の役割」等に関し活発な質疑・議論があり、日本式経営への関心の高さが伺えました。また、舟橋准教授からは「日本式経営と欧米式経営には其々異なる特徴があり一概にどちらが良いとは言えない。重要なのは当該企業・セクターに適した経営方式を採用することである」とのメッセージがありました。

最後にDr. Ciloci教授より、本特別講義は通常の講義では得られない知見を得る機会となったとして、講師を務めた舟橋准教授およびJICAに謝意が示されました。また、本講義は今後継続するJICA・UTM間の協力のファーストステップとの点が強調され、引き続きJICAチェアの特別講義の実施を含めた様々な協力について強い期待が寄せられました。また、講義後に実施したアンケートでは、全ての回答者から高い評価を得ると共に、「事例紹介を含んだ分かりやすい講義のお蔭で日本式経営の特徴を理解することができた」との声が多く聞かれました。

JICAは、今後もUTMとの協力を継続すると共に、他の有力大学とも協力し、モルドバにおけるJICAチェアの更なる展開を進めていきます。

JICAチェアの詳細についてはこちらをご覧下さい。

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