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ヤンゴン日本人学校のチャレンジ(3) 生徒のアイデアを現地校でプレゼン

2019年12月27日

この夏、自分たちが暮らすミャンマー・ヤンゴンでの身近な問題(1.ごみ、2.渋滞、3.電気、4.道路)の解決策を考え、ヤンゴン市にプレゼンテーションしたヤンゴン日本人学校4年生。
市長から「ミャンマーの生徒たちとも意見交換をできる場をつくり、皆でよりよいヤンゴンを考えていきたい」というアイデアをいただいた。
しかし、日本人学校にとって現地校との交流は事前の地域行政への申請手続きや、ミャンマーの先生との現地語での打ち合わせなどハードルが高く、これまでは交流がない。そこでJICAミャンマー事務所が協力。ヤンゴン市開発委員会(以下、YCDC)を通じ、教育省に打診し、第6ボタタウン基礎教育高等学校(ボタタウン校)への訪問が認められた。

ヤンゴンでも指折りの名門校へ!

千羽鶴を贈呈する小学生。思いを込めた1000個以上の鶴が完成!

ここで嬉しいサプライズ。ボタタウン校の生徒たちから日本人学校4年生にもギフトが送られた。

ボタタウン校からのサプライズプレゼントに顔がほころぶ生徒たち。

訪問先は100年以上の歴史を持ち、校舎も歴史的建造物の名門校。日本人学校4年生が到着すると、生徒は手を振って歓迎してくれた。

冒頭、JICAミャンマー唐澤所長から発表に対する生徒たちへの期待、ボタタウン校のスウェスウェライン校長先生からは謝意と期待が込められた挨拶の後、いよいよ本題へ。
担任の岡本先生が感謝の言葉とともに、今回の活動に関して説明。
続いて日本人学校生徒代表による挨拶。
そして「千羽鶴」をボタタウン校の生徒たちに贈呈した。今回の訪問を受け入れへの感謝と両校が今後も良い関係を続けられることを祈ってこの日まで先生生徒一丸となって作ってきた千羽鶴だ。

日本人学校生徒からの提言!

ミャンマー語で熱のこもったプレゼンテーションをする生徒たち。

生徒たちのミャンマー語のプレゼンテーションを聞くYCDC幹部と、そのユニークな内容に笑顔を見せる校長先生。

自分達が街中で見つけ、撮影した写真を見せながら、それぞれの問題への気づきとそれらをどうすれば解決できるのか、全てのチームが夢のアイデアと実現できそうなアイデアをミャンマー語で発表した。発表の間、YCDCの職員とボタタウン校の校長先生は、終始笑顔で耳を傾けてくれた。

発表を終えた生徒たちは整列し、ミャンマー語で参加者に御礼。一生懸命練習したミャンマー語で感謝の思いを伝えた。

発表を聞いた現地の生徒からは

多くの現地メディアが見守る中、ボタタウン校生徒が様々な質問をしている様子。

日本人学校の発表を聞いたボタタウン校の生徒たちから、

「日中は駐車場が足りないので、もっとナイトマーケットに人が来るようにしてはどうか」
「自分たちが食べているお菓子の袋もプラスチックでできている。プラスチックを燃やせるようにしてごみを減らせないか」
「電柱は狭い道に置くのではなく、もっと広い道に置いてはどうか。車に引っかかってしまうのでもっと高くしても良いと思う」
「ごみは自分のものでなかったとしても、拾ってごみ箱に捨てるべき」

といった意見が聞かれ、自分たちが住む街、ヤンゴンをよくしたいという想いは両校の生徒とも同じであると感じられた。

今回の訪問を受け入れてくださったボタタウン校の校長先生から改めて今回の取組について歓迎と感謝の言葉をいただき、最後は日本人学校刑部校長先生から感動と激励の言葉をいただいた。
「日本人学校の生徒たちはミャンマー、そしてヤンゴンが大好き。ミャンマーの生徒たちからもヤンゴンの街を良くしたいという思いが聞けて嬉しかった。10~15年後にはここにいる両校の生徒たちが一緒に街づくりに参加できることを期待している」

次の世代を担う両校の生徒たちが交流することで、様々な視点からヤンゴンをよりよくするためのアイデアがこれからも生まれていく予感がある。

ヤンゴンに暮らす一員として!

プレゼンテーションを終え、リラックスしている生徒たち。ヤンゴンをより良い未来を想う両校の生徒たちの交流はこれからも続く。

ヤンゴンの一員である日本人学校4年生。
今後は、ボタタウン校の生徒たちとの交流をしっかりと受け止めて、これからもヤンゴンを見つめていく。
ヤンゴン日本人学校のチャレンジは続く。

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