帰国隊員の思い出語り -川柳を添えて-第6回

2019年6月25日

神奈川県・山梨県に縁がある帰国隊員による開発途上国の豆知識や
派遣中の思い出、普段聞くことができない隊員のリアルな心情を川柳と共にお届け!
今回のテーマは『父の日』です。

久留米のご挨拶

読者の皆さんいかがお過ごしでしょうか?
本コーナー担当の久留米です!
めでたく本コーナーも第6回を迎えることができました。
いつも読んでくれている読者の皆様!本当にありがとうございます。
さて、2019年ももう折り返し、光陰矢の如しとはこのことですね。
6月といえば梅雨だったりジューンブライドなんかもありますが忘れてはならないのが「父の日」ですよね。
大切な父親に感謝する日。今日は「父の日」をテーマに語っていただきます。
そして最後に大事なお知らせがあります!!!

第6回の隊員:那須 裕子(27年度1次隊/ガーナ/保健師)

お世話になった大好きな同僚と

那須 裕子(ナス ユウコ 写真:中央)
隊次・任国・職種:
27年度1次隊/ガーナ/保健師
使用言語:英語、挨拶のみシサリ語とダガリ語
☆好きなガーナ料理:TZ(トウモロコシの粉を練ったもの)with グランナッツスープ(ピーナッツスープ)
☆マイブーム:ウォーキング
☆行ってみたい国:ザンビア(ルナ・レインボーを見てみたい)
☆JICA横浜のお気に入り:ライトアップされた観覧車
☆座右の銘:人生一度きり!

こんにちは。JICA横浜の健康相談室で、研修員の健康管理業務を担当している那須裕子です。
ガーナと聞けば、チョコレート!!そう思い浮かべる人も多いかと思います。私の任国ガーナは、西アフリカに位置しチョコレートの原料となるカカオ豆の生産で有名です。野口英世が黄熱病研究の途上で客死した地でもあります。公用語は英語ですが、部族や地域により多数の現地の言語が使用されています。主食は米、他にもトウモロコシの粉を練って作るバンクーやケンケ等を、トマトやオクラ等で作ったスープと一緒に食べます。季節は、雨季と乾季の二つです。私の任地は、ガーナ北部のアッパーウエスト州ランブシエ郡という所です。首都のアクラから約800キロ離れた北西部に位置しており、バイクで30分程行けばブルキナファソとの国境があります。乾季の時期には、気温も40度前後、湿度は10%台となることもあり、雫がポタポタ落ちる濡れたシーツも1~2時間で乾いてしまうほど乾燥していて暑い所です。日本とゆかりのあるガーナの地で、青年海外協力隊の保健師として2年間、母子保健活動(主に乳幼児健診や母親学級、栄養等の健康教育)に取り組みました。

【画像】 

思い出語り:テーマは「父の日」

【画像】6月第三日曜日は父の日でしたね。私の職場は単身赴任の男性同僚が多かったためか、「父の日」も、いつもと変わりない日でした。むしろ、ガーナに「父の日」ってあったのかな?と気になり、先日元同僚のガーナ人に、「ガーナに父の日ってある?」とメールしたところ、「あるよ」と返答がありました。ちなみに今年のガーナの父の日は、6月16日で日本と一緒の日だそうです。父の日の思い出とは異なりますが、父の日にちなんで「お父さん」を巻き込んだ健康教育の活動の話を語らせて頂こうと思います。
任地では男性の力(権力)が強く、食事を1番に食べるのも、物事の決定権も父親にあります。栄養の健康教育を母親に行っても「夫がお金をくれないから買えない」と言われてしまいます。また家事は女性の仕事という意識が強いため、どうすれば父親の理解を得られるか考えた結果、日本での経験を生かし、Pregnancy class(母親学級)に父親も呼んで妊婦体験をしてもらおうと思いました。お父さん方からは「腰に負担がかかって大変」「これからは、妻をサポートしていきたい」という感想が聞かれました。その後、飛躍的にお父さん方の行動変容が見られたわけではありませんが、お互いに相手のことを思いやることが大切ということに、僅かではありますが役に立てたかなと思う活動となりました。
「父の日」に限らず、日々、相手に「ありがとう!」の感謝の気持ちを持って過ごせたら素敵ですね!

【画像】 

久留米の川柳 

6月8日(土)企画展示関連イベント!
ご参加された皆様、本当にありがとうございました。
ラグビーの魅力、伝わったでしょうか?
ワールドカップもぜひ見てね!

□■□■ それではここで一句 □■□■□■□■□■□■

よりそって チョコっと分け合う 思いやり

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どれだけ長く付き添いあった関係でも
分からないことがある。
分かりあうことは難しいけれど分かち合うことはきっとできる。
大事なひとだからこそ互いに一歩歩み寄って支えあうことが大事ですね。
みなさんも大事な人に「ありがとう」の一言ちゃんと言えてますか?
今日は勇気を出して言ってみましょう。

お粗末様でした。 □■ 久留米 陽平 □■

国内協力員とは?

帰国した隊員が未来の隊員をサポートするお仕事です。
主な業務内容は派遣前と帰国後に各自治体で行われる表敬訪問の調整業務、広報やイベントの運営などです。協力隊として国際協力の最前線を知った次のステップとして支える側に興味がある方はぜひ検討してみてください!

ご挨拶

読者の皆様、最後まで読んでいただきありがとうございました。
突然ではありますが本コーナーこれが最終回となってしまいました。
私事で恐縮ながら、JICA横浜での業務を終え、7月から新たな道を歩みます!
1回きりの企画で終わると思っていましたが6回目まで続けられたことが驚きです。JICAボランティアのことを少しでも多くの方に知ってもらいたいという思いからこの企画を始めました。5万人を超える協力隊経験者がいるのならその人たちの力を借りよう!ということで帰国隊員の方に寄稿を依頼して、もっと親しみやすい企画しよう!ということで川柳を詠んでみたり、、、勢いで出発した企画ですがなんと!全JICAのWEBサイトアクセス数上位にランクインしました!これもみなさまのおかげです。ありがとうございました。
これから、また輝く未来に向かって突き進んでまいります。JICA横浜での経験は一生忘れません。

では最後に一句

□■□■最後の川柳■□■□■□■□■□■
僕のみらい 切り拓いた場所 みなとみらい
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お粗末様でした。