東ティモールの結婚式(アタウロ島編)

2019年12月11日

氏名:岡安 真里奈(京都府出身)
JICA海外協力隊(2018年3次隊(任期:2021年1月まで)・陶磁器)

東ティモールのアタウロ島で暮らし始めて、10ヵ月が経とうとしています。初めの半年は配属先の部屋を借りて生活していましたが、もっとコミュニティを広げたいと思いホームステイを始めました。村の中での生活は驚きの連続で、日本では経験できないことばかりです。特に、村で行われた結婚式が印象的だったので紹介したいと思います。

結婚式準備は村中から人が集まる

ある日、配属先の上司から結婚式の招待状を受け取りました。何もない小さな村で、どんな結婚式が行われるのか想像もつかず、内心ワクワクしていました。
結婚式の4日前から準備が始まると聞いて、配属先に行く前に式が開かれる場所に寄ってみると、村中から人が集まっており、男性は会場設営と結婚式で食べる動物の解体(牛、豚、ヤギ、鶏)、女性は料理という具合に上手く仕事を分担して準備を進めていました。
東ティモールは“助け合い”の精神が強く、イベントがあると家族だけでなく村中で協力し合います。

結婚式は想像以上に豪華!

結婚式は10時から教会で始まり、その後、新郎新婦と来客は村人お手製のウエディングロードを通って準備していた会場に移動します。
村の若者たちが赤と黒で統一した衣装に身を包み、私たちを迎えてくれました。
想像以上に立派に仕上がった会場、豊富な手料理、豪華なウエディングケーキ。
これだけの物を自分たちの力で全て準備できる東ティモール人が本当に凄いと思いました。

結婚式と引っ越しは同時?

一通り催し物が終わると、大型トラックが…!
すぐ近くに建てられた2人の新居に、タンスやベットなどの家具類や、家族から送られた大量のお米やトウモロコシなどが積んであって、引っ越しが始まりました。
後から聞いた話では、結婚式までに住居の準備が出来ていれば、引っ越しもその日のうちに行うようです。

印象的だった動物の解体

準備中に見た動物の解体はかなり衝撃的でした。
日本では、スーパーで売られているお肉を買うだけで、捌かれる工程を見ることはほとんどありません。なので、生きた動物を食べている感覚があまりありませんでしたが、解体を見て、命を頂いていることを実感しました。

結婚式は日本と大体同じ

東ティモールは95%がキリスト教です。日本は無宗教の人が多いですが、結婚式は教会で行いますよね。私たちが日本で行っているような、教会で神父の前で誓い、別の会場に移動して食事をしながら祝福を受け、お色直しやケーキ入刀もありました。場所や環境が違うというだけでは、私たちが日本で行っている結婚式と内容はだいたい同じでした。でも、会場設営から全て自分たちやっちゃう東ティモール人はやっぱり凄い!人間の底力を見た結婚式でした。

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会場設営の様子

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料理を作る女性たち

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主役の新郎新婦

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もてなされた豪華な料理

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何もなかった場所とは思えない立派な会場

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豪華なウエディングケーキ