フィリピンの経済成長率は、世界金融危機の影響を受けて一時低迷したものの、2012年には6.8%の成長率を達成しています。しかし、他の先発ASEAN諸国(インドネシア、タイ、マレーシア)に比べると、過去50年間のGDP成長率は低い水準であり、貧困削減のペースも遅く、所得格差も依然として大きい状況です。また、年平均2%程度で増える人口を支えていくことも大きな課題となっています。JICAは、(1)投資促進を通じた持続的経済成長、(2)脆弱性の克服、(3)ミンダナオ紛争影響地域における平和構築を重点とした協力を実施しています。上記重点の下、現在、官民連携によるインフラ整備、投資環境改善に向けた政策制度改善、災害リスク軽減・管理能力向上、ミンダナオ紛争影響地域における人材育成等に取り組んでいます。